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自動運転技術に関する規制改革

自動運転技術の開発に関する規制改革を行います。

第一に、遠隔操作などによる自動運転車を公道で走らせるためには、保安基準の緩和認定を受ける必要があり、実証実験ごと、車両ごとに同じような審査を受けていました。

これについては、昨年12月28日から、同じシステム等を搭載し、使用方法も同じであると想定される車両の場合には、再度の審査を省略することとしました。

第二に、完全キャッシュレスの乗合バスなどの無人自動運転移動サービスに関する規制改革を行います。

無人自動運転移動サービスを提供する際に、完全キャッシュレスにしようとすると、道路運送法第13条の「運送引受義務」、つまり、支払方法による乗車拒否はできない、に抵触するのではないかといわれていました。

今回、完全キャッシュレスである旨を事前に周知徹底するなど、現金利用者にも配慮がなされている場合には、道路運送法違反にならないと解釈することになりました。

4月中に、この解釈や現金利用者への配慮の仕方等を記載した通達を国交省が発出します。

第三に、これまで、乗合バスなどの移動サービスカーの自動運転については、ドライバー以外の保安要員の同乗を不要にするための条件が不明確でした。

そこで、車両の装置やドライバーで安全確保が可能な場合には、保安要員の同乗は不要とすることとし、周知・徹底しました。

第四に、現在、独立行政法人 自動車技術総合機構が並行輸入自動車の審査を行う際、海外自動車メーカーが「技術基準等 適合証明書」にサイン(署名)する必要がありましたが、2021年6月までに、オンラインによる電子署名も可能とする措置を講じることとしました。

第五に、自動運転のための試験自動車による公道走行に向けた制度の見直しをおこないます。

世界的な自動運転の開発競争を勝ち抜くためには、現実に公道において、多種多様な環境・場面での走行データを集める必要があります。

現在でも、国土交通大臣の認定を受ければ、保安基準に適合しない試験自動車を公道で走らせることができますが、試験走行を実施する自動車メーカーが、自社の職員に運転させるか、あるいは、第三者に運転させる場合でも、運行管理を行うなど、運転者の「管理」を厳格にする必要があり、多くの試験自動車を走行させる制約になっています。

そのため日本の試験走行は、「無菌状態」、つまり、限られた場面、限られた環境でしか行えないと指摘されてきました。

今回、多くの試験自動車を公道で走行できるようにするため、「コネクテッド技術」、つまり、「通信で外とつながる技術」の活用を前提とした、運転者の遠隔管理による試験走行制度の見直しに着手することになりました。

今回の見直しを実効性のある制度設計につなげるためには、多くのメーカーの声を集める必要があります。

自動運転の開発メーカーは是非、国土交通省自動車局や直轄チームに対して、コネクテッド技術や試験走行の具体的事例に基づく要望・相談を寄せていただきたいと思います。

要望を受けた場合は、迅速かつ柔軟に制度の見直しに対応します。

これまでこうした要望は、海外メーカーから寄せられていますが、国内メーカーからの要望はまだありません。

日本の自動車産業が自動運転の時代においても、主要な産業として生き残れるかどうかは、自動運転技術が日本国内でしっかりと開発されることが何よりも大事です。

自動運転の開発の分野で取り残されれば、日本の製造業の未来はないと思います。

自動車メーカーに限らず、さまざまな業種の企業、あるいはスタートアップ企業にこの分野で頑張っていただきたいと思います。

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