10月21日までに必ず解散総選挙がある。公職選挙法上、6ヶ月前の4月21日以降はそれまでの間私1人のポスターを貼ることができず、党の演説告知用の2連(2人以上)ポスターでないと貼り出せないことになっている。どの議員の1人ポスターも、ほぼ同じ時期に、この2連や3連に張り替えられるのはこれが理由である。
通常は解散してから告示の日まで30日間位に使われるものだが、急な解散ばかりのここ数回は作成する時間さえなく作ってこなかった。しかし、今回は最長6カ月間にもなるので、演説告知ポスターを作ることとした。
昨今、日本の女性議員の少なさが指摘されている。そこで、演説の告知と共に女性議員を増やす重要性を訴えることにした。旧知の女性議員20人に依頼し、費用は増すが10種のテーマで女性議員2人と私の3人のポスターをそれぞれ作成し、各200枚の計2000枚印刷した。
<4人の女性議員の決意に敬意を表すも大同団結も必要>
女性議員の数を増やさなければならないと強く思うきっかけがあった。2012年、社会保障と税の一体改革で、政権与党・民主党が揺れていた頃である。勇気ある4人の女性議員が離党し、「みどりの風」という政党を作った。理由は野田内閣が大飯原発の再稼働を認め、TPPも推進しようとしていたことを許せなかったからである。私も全く同じ立場だった。
私はもう片一方で、政策の違いがあっても大同団結していくべきである、という羽田元総理の教えを忠実に守っていた。だからどれほど彼女たちに賛同しても、党を割るわけにはいかなかった。
<捨て身の女性政治家>
政治家にならんとして若くして政治の世界に入った人たちは、自分の政策を標榜はしているが、最後になるとあまり固執しない。更に、私には政策の実現よりも自分が政治家としてのし上がっていくことのほうを重要視しているように見える。
私は農林水産省をほぼ勤め上げた後で、羽田元総理らの強い勧めで55才で政界入りした。落選したら二度と出ないと決めていた。つまり、政治は私にとっては、余業のようなものである。だからこそ、いつも捨て身の姿勢で政治に臨んできた。恐いものはないのである。
だからといっていい加減に振る舞っているわけではない。短い政治生活を充実させるべく全力を尽くし、かつ融和に努めている。
女性政治家は、最初から政治家を目指してきた人などそう多くはいまい。偶然にもひょんな事から政界入りしたが、政治の世界にそれほど執着していない。その代わり、自分の目指す政治を実現させようと心に決めている人たちだったのだ。
私はこういう私心のない思い切りのいい政治家こそが、今の日本の政治に必要だと思うようになった。