
[ニューヨーク 6日 ロイター] - 米国株式市場は小幅安となり、ダウ工業株30種は96ドル安で取引を終えた。底堅い経済指標が下支えになる一方、企業の決算発表に警戒感が広がった。
米労働省が発表した2月の雇用動態調査(JOLTS)は求人件数が予想以上に増加し約2年ぶりの高水準を付けたほか、採用件数も増加した。
国際通貨基金(IMF)は今年の世界経済の成長率予想を5.5%から6%に上方修正。1976年以降で最も高い成長を見込んだ。
ただ、決算シーズンを控えて企業の業績を見極めようという動きも出ている。リフィニティブによると、S&P総合500種構成企業の第1・四半期利益は前年同期比で24.2%増える見通し。
ウェドブッシュ証券のシニアバイスプレジデント、スティーブン・マソッカ氏は「現在の株価は経済活動の早期正常化への期待を織り込んだものだ」とし、現時点で経済再開がどの段階にあるかが大きな問題だと述べた。
米国の大規模な財政出動や金融緩和策、ワクチン接種の進展を背景にS&P500とダウは最高値圏にあり、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)もコロナ前の低水準に落ち着きつつある。
一方、インフレリスクや増税案に加え、海外でのコロナ再拡大を巡る懸念がくすぶっている。
個別銘柄ではスナップが5.12%上昇。アトランティック・エクイティーズが投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。
クルーズ船運航のノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングも4.61%高。カリブ海やギリシャ諸島を皮切りに、米国外でのクルーズ船運航を7月に再開すると発表した。
米取引所の合算出来高は96億5000万株。直近20営業日の平均は123億9000万株。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.54対1の比率で上回った。ナスダックでは1.05対1で値下がり銘柄数が多かった。
*個別銘柄や出来高などを追加しました
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 33430.24 -96.95 -0.29 33500.02 33544.79 33380.43
前営業日終値 33527.19
ナスダック総合 13698.38 -7.21 -0.05 13681.67 13776.71 13674.28
前営業日終値 13705.59
S&P総合500種 4073.94 -3.97 -0.10 4075.57 4086.23 4068.14
前営業日終値 4077.91
ダウ輸送株20種 14842.94 -48.26 -0.32
ダウ公共株15種 893.59 +3.71 +0.42
フィラデルフィア半導体 3266.10 -39.33 -1.19
VIX指数 18.12 +0.21 +1.17
S&P一般消費財 1389.56 +4.56 +0.33
S&P素材 506.58 +1.18 +0.23
S&P工業 843.63 -2.24 -0.27
S&P主要消費財 709.08 +2.35 +0.33
S&P金融 576.59 -0.63 -0.11
S&P不動産 252.87 +0.45 +0.18
S&Pエネルギー 369.60 -0.97 -0.26
S&Pヘルスケア 1361.46 -4.89 -0.36
S&P通信サービス 249.92 +0.17 +0.07
S&P情報技術 2418.97 -9.25 -0.38
S&P公益事業 330.49 +1.73 +0.53
NYSE出来高 9.05億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 29705 + 5 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 29680 - 20 大阪比
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)