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オリパラの開催を願う

 2020東京オリンピック・パラリンピック開催まで4ヶ月を切ったが、福島から始まった聖火リレーが3月末、2日間にわたって栃木路を駆け抜けた。沿道やイベント会場には多くの市民が訪れ、一部では密になるところもあったが、リレーを中断することはなく無事に終えることができた。

 1964年のかつての東京オリンピックでも、聖火リレーは栃木にやって来た。当時私は小学校5年生だったが、学校から皆んなで、宇都宮市本町交差点の下野新聞本社(当時)に行き、ビルの外階段から鈴生りになって見た記憶がある。白い煙が遠くから見えて、段々近くなるにつれ、否応なく興奮が高まった。今回は2度目になるが、トーチからほとんど煙が出ないのは、燃料が良くなったからではないだろうか。少し寂しいが何ごとも環境配慮なのだろう。

 宇都宮の大通りでの聖火リレーは生で見たが、他の地域についても知人や友人が走ったので、ネット中継や録画で見ることが出来た。聖火ランナーの中には、かなり興奮して観客に盛んに手を振る姿もあった。一生に一度のことだからと、子ども連れの観客も目立った。たしかに世論調査においては、開催に厳しい目を向ける人の方が多いが、聖火リレーが全国を巡ることによって、開催期待の声が増えるのではないかと期待している。

 しかし開催までにはなおハードルが高く、特に国内の感染第4波を何としても抑えなければならないし、ワクチン接種を急がなければならない。海外からの観客は受け入れないことが決まったが、今後は国内の観客数をどの程度に抑えるか、また海外からの選手・役員の入国条件や、国内での行動チェックのあり方などを厳格に準備して、オリパラの開催によって感染が拡大することだけは、何としても避けなければならない。

 ここで私たちが思いを致すべきは、オリパラに出場を決めた、あるいは目指しているアスリートの気持ちである。オリパラは4年に一度のスポーツ界最大の祭典である。毎年行われる各種目の世界選手権大会などがあるが、やはりオリパラは別格である。それに出場しメダルを獲ること命がけで努力してきた選手も少なくない。

 昨年は突然の延期となり、目の前が真っ暗となった選手、涙を飲んで夢を諦めた選手もいたはずである。人生が変わってしまうことすらある。感染が一定程度コントロールできるのであれば、東京オリンピック・パラリンピックは是非開催すべきである。菅総理はよく「コロナに打ち勝った証としてのオリパラ開催」と言及するが、私は「オリパラ開催ができるように、コロナをやっつけよう」と訴えたい。

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