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福島県外の避難者借り上げ住宅支援打ち切り――「支援法」生かしてと継続要望

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平野達男復興大臣(右)に申し入れをする市民ら。(撮影/木野龍逸)

 東京電力福島第一原発事故の被災者およびその支援を行なう市民団体らで結成した「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」は一一月二八日、平野達男復興大臣に「子ども・被災者支援法」に関する申し入れをした。要望事項は、支援対象地域の指定基準や避難者の移動費用補助、被曝を考慮した健康診断・医療など、合計一〇項目。要望を受け取った平野大臣は、予定時間を大幅に超過し、市民らの話を熱心に聞いていたという。

 一定基準以上の被曝線量が予想される地域に住む住民の避難・居住について支援を定めた同法は、今年六月二一日に衆議院本会議で全会一致で可決。現在は、「支援対象地域」などの基本方針を策定している。要望提出後に行なわれた復興庁・環境省・国土交通省と市民との対話集会では解散総選挙の影響か、煮え切らない回答に終始する行政側に苛立ちを見せる参加者も。だが、平野大臣との会談に参加した中山瑞穂さん(子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク事務局)は、「この法律は超党派議員で成立させたもの。たとえ、誰が政権を担おうとも、変わることはない。それは平野大臣も十分理解していたと思う」と話す。

 同日は、県外への避難者の減少などを理由に、福島県が県外の借り上げ住宅支援の新規申し込みの打ち切りを発表したことは、被災者支援の縮小だとして、継続を求める要望書も提出。福島の子どもたちを守る法律家ネットワークの福田健治弁護士は「避難者への支援を打ち切ろうとする福島県や厚生労働省の決定は、『子ども・被災者支援法』の趣旨に反するのではないか。被災者支援のためには必ずしも新規の政策である必要はない」と現行法で対応できるものは継続すべきと指摘する。

 借り上げ住宅支援が打ち切られると、一二月二八日以降に政府指示の避難区域外から避難する場合、支援を受けられなくなる。

(弓削田理絵・編集部、12月7日号)

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