- 2021年03月31日 08:57
「ジム、来たらいいわ」亀田興毅さん、いじめ苦しむ子に伝えたいこと
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亀田三兄弟の長男、亀田興毅(かめだ・こうき)さんは、17歳でプロデビューすると、派手なパフォーマンスで注目を浴びました。世間からバッシングを受けることも少なくありませんでしたが、三階級制覇王者という偉業を成し遂げ2018年に引退。今は4人の子どもを育てながら、ボクシングビジネスに関わっています。意外にも幼少期には人見知りで、いじめられっ子だったという興毅さんに〝強くなる極意〟をYouTube「たかまつななチャンネル」で聞きました。
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「ジム、来たらいいわ」亀田興毅さん、いじめ苦しむ子に伝えたいこと
亀田三兄弟の長男、亀田興毅(かめだ・こうき)さんは、17歳でプロデビューすると、派手なパフォーマンスで注目を浴びました。世
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プロモーターとして無観客試合で得た手応え
――亀田さんってめっちゃ怖いイメージがあったので、今日はフレンドリーな印象なのでびっくりしています。
亀田:今はさすがにね。いまだにメンチきってたらおかしいでしょ?もう34歳ですからね。おっちゃんですよ。
――引退されて、今はどういうご活動をされてるんですか?
亀田:西日本ボクシング協会に「3150ファイトクラブ」として申請して、そこのジムの会長となってプロボクサーを育成していくっていうところですね。まだプロになってない子たちをプロボクサーにして、いずれ世界チャンピオンにしていくつもりです。自分が会長になってやるので、プロモーターライセンスをしっかり取得しようと思っています。そうすると公式にイベントができるようになるんですね。
今コロナっていうのもあって集客も難しいので、その中でもボクシング業界に新しい形を作っていこうと。無観客でしっかり収益を上げられるようにライブ配信とか「投げ銭システム」(動画配信サービスなどで、視聴者が配信者に対し、有料アイテムやギフト、お金などを課金する仕組み)とかをうまく使いながらやっています。
――ライブ配信もやってらっしゃるんですね。
亀田:12月に試験的に完全無観客でまず一回やって、そのとき自分に(プロボクシングの)ライセンスがなかったので、スパーリングっていう形式でやったんですよね。プロボクサーでもない素人の子たちのスパーリングですよ。それでそれなりの歴代最高視聴数を取ったりとか、投げ銭もやってもらえたり。投げ銭だけでもたぶん100万円近くやってくれてるんですよね。選手が勝ったらその金額を渡してあげるっていうふうにしてるから。4回戦のファイトマネーって6万円なんですよ。でもそのとき勝ったほうの選手なんか投げ銭で6万円以上稼いでますよ。
お客さんを一人も入れていないのにそれができたとなったら、一つのビジネスモデルとしては面白いじゃないですか。そういうふうにボクサーたちが戦う場を作って、そこに出ればファイトマネーをもらえるし、試合もできるしっていうのを作れたらいいなと思って、これからやっていくところですよね。
ランドセル持たされ「ケツ、バーン」蹴られ
――亀田さんが過去にいじめられていたと知り、ものすごくびっくりしました。
亀田:自分もそんなに記憶にないぐらいの小学1年ぐらいのときのことですけどね。うちの親父、見て分かる通り強面キャラで、自分の子を強い子に育てたいっていうのがあったらしくて、4歳のときから空手をやらされていたんですね。とにかく学校でも一番強くならなあかんって。
今の時代やったらそういうのとはまた違うと思うんですけど。ケンカの時にどつくっていうのは相手が痛い思いをする、相手が泣く。逆にどつかれたらその痛みが分かる。こんだけ痛いんやということを身にしみて覚えていく。親父はそういうのを自ら体験してほしくて「学校で絶対に一番にならなあかん」「弱い者いじめはしたらあかん」「そういう子は助けなあかん」と言われていました。
――そういう教育方針だったんですね。
亀田:親父はいつも仕事の合間とかに自分の下校するタイミングとか隠れて見てたらしいんですね。特に自分に対しては、長男だったという点で、めちゃくちゃ過保護だったところがあったんですよ。ある日、それで目撃したのが、3人か4人ぐらいの男の子に、自分が全員のランドセルを持たされて、お前はよ歩けこらって、ケツ、バーン蹴られたりとかしてたらしいんですよ。
あかんこれってなったらしいんですけど。それで家に帰ってきて「お前みんなと仲良うしてるのか?ケンカどうだ、お前一番強いんか?」って聞いてきて、自分も「うん、強いよ」って。でも「嘘やろこいつ」って心の中で思ってたやろけど。
それで、次同じことが起きたときに、親父がいきなりバッて現れて「興毅何してんねん」って。一緒にいた子たちを「ちょっとおいで」って親父が家の前まで連れて行って「仲良くせなあかんで」って言うて。その子も体が大きくてちょっと生意気やったんですけどね、親父が「一回おっちゃん見てる前で二人でどっちが強いかケンカしてみい。どっちが強いか一回したらええやんか」って言って。親父は大人やから、危なくなったらなんとでもできるじゃないですか。
親父は、ケンカが終わったら最後はお互いちゃんと握手させて、「これで仲良うして明日からちゃんとお前たちも友達になりいや。いじめとか、そんなのしたらあかん、分かったか?」って。次の日から、その子が家に迎えに来て一緒に学校行くようになって、友達になって少しずつ友達が増えていって。そこから自分はすごい内気だったのが、急に自信がついたって感じですよね。そこからいじめられることもないし。
どつかれて痛みを分かっているなら優しい子に
亀田:親父はカリスマ性ありますよ。男1人で子ども4人育ててますからね。男3人は全員世界チャンピオンにしよるでしょ。自分の子育ての教育方針で。誰に何を言われようが、世間からバッシングされようが、世界チャンピオンにして、今こういうふうにあるわけやから、本当すごいと思いますよ。そのとき分からへんかったけど、今自分に子どもができて思うようになりました。
――強くなるということは、どれぐらい大切なことなんですか?
亀田:特に空手やボクシングでは「心技体」ってあるじゃないですか。心もしっかり鍛えられるので、柔道でも相撲でも何でもスポーツはやっていたほうがいい。人と触れ合って、ぶつかって、どつかれてどついてっていうので痛みを分かってっていうのはすごくいいと思いますよ。絶対優しい子になりますから。本当に強い子はみんな優しいですもん。
プロボクサー亀田興毅になりきったデビュー
――いじめられていた興毅さんが、なぜそこまで変わることができたんですか?
亀田:プロデビューするときに会見があるんですよ。17歳のときでした。そのとき親父から、名前を世の中に広めなあかん、キャラを作らなあかん、お前は明日記者会見で、ちょっとパフォーマンスせえって。こうしてああしてとかってパフォーマンスを練習して、ビッグマウスでコメント、こういう質問されたらこう言えとかっていうのがあったんです。役を演じるみたいな。そういう指導までありました。
プロになる以上は見られてなんぼじゃないですか。世界チャンピオンになっても、注目されないとファイトマネーがないっていう子もいてるわけなんですよね。そういう業界なんですよ。プロである以上は人気商売なんですよね。結局チケット売らなあかんわけじゃないですか。チケット買ってでも見に行きたい。こいつの試合は、仕事休んででも見たい。テレビのチャンネル回させるぐらいにならなあかんわけじゃないですか。そんだけ注目されてそんだけ見られるから、その興行は売り上げが上がって、選手はファイトマネーが上がるんですよ。
――注目されないと意味がないと……。
亀田:でも自分、人前で話するのがすごい嫌な子やったんです。結局、いじめの問題は解決したけど、人見知りは解決していなくて。ずっと親父の横から離れられへんぐらいの子だったんです。空手にも4歳から中学3年まで行ってたけど、空手の先生とは最終的に一言もしゃべってないと思うんです。そんだけ長い期間行ったけど、こんばんはとか、さよならしかしゃべってない。それぐらい人としゃべれへんかったんですよ。
だからずっと家で親父と会見の練習。会見前に緊張しまくって夜も寝られへんかった。それでいよいよ会見の本番。むっちゃ緊張して一応、会見やったんですよ。それで次の日、けっこう大きな記事でバーンと取り上げられたんです。「大型新人」「ビッグマウス」「1ラウンド1分以内でKO」とかバーンって出て。それで試合して、たまたま1ラウンド44秒でKOしたんですよ。2戦目、3戦目、4戦目も全部それでいくから、有言実行ビッグマウスとかっていうキャラがついていったんです。
――全く逆のキャラを演じてらっしゃってたと思うんですけれども、つらくはなかったんですか?
亀田:演じてるから、つらいとかっていうのは別にないですよね。演じてたらだんだんそれが自分になっていくから。プロボクサー亀田興毅ってものに完全になりきったっていう感じです。
いじめている子に「余計なことすんなお前」
――その時期は学校ではもういじめは?
亀田:そのときはもう卒業してるからね。高校行ってないからいじめはないですね。
――強くなって弱い子を助けるっていうのがお父様の教えだったわけじゃないですか。助けることができたこともあるんですか?
亀田:たぶん何回かあったと思う。いじめられたり仲間外れにされたりする子もおったし、学校で悪いことしてる子とかもいっぱいおるじゃないですか。そういうのを注意したりっていうのはありましたね。自分が一回言うたら、絶対やめますよね全員。余計なことすんなお前、やめたれやって言ったら終わりじゃないですか。先生が言うたってそういうの聞かないですけど、自分が言ったら100%聞きます。なんでお前そんなことするの、情けない、かっこ悪いって言います。
- たかまつなな
- お笑いジャーナリスト・株式会社 笑下村塾 取締役
1993年神奈川県横浜市生まれ。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科、東京大学大学院情報学環教育部修了。フェリス女学院出身のお嬢様芸人としてデビューし、日本テレビ「ワラチャン!」優勝。また「朝まで生テレビ」「NHKスペシャル」などに出演し、若者へ政治意識の喚起を促す。
笑下村塾ホームページ
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