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東大卒の異才・山口真由が考える「国算理社」で一番重要な科目

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国語、算数、理科、社会。このうち最も重要な科目はどれか。東大法学部を「オール優」で卒業した山口真由さんは「勉強ができる人は、才能ではなく自分の勉強法を確立している人だ。すべての勉強の基本は『国語力』にある」という――。

※本稿は、齋藤孝・中野信子・山口真由『人生の武器になる 「超」勉強力』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

信州大学特任准教授の山口真由さん信州大学特任准教授の山口真由さん - 撮影=榎本壯三

「勉強ができる人」は生まれつきの才能ではない

みなさんは、勉強ができる人というのはいったいどんな人だと思いますか?

地頭がいい人? それとも、長時間机に向かう根性がある人でしょうか?

わたしの答えは明確です。それは、「自分の勉強法」を確立している人です。

勉強とは、新しい知識を得て、それを理解していくことです。そして、このプロセスを短時間かつ効果的に行うための方法が「勉強法」。つまり、勉強ができる人とは、自分にとって最適な方法をわかっていて、それにしたがって進んでいける人のことなのです。

勉強法といっても、なにか特殊なノウハウを覚えるわけではありません。自分にとっていちばん「楽」で、余計なことを考えずに続けていける方法、それが自分に合った勉強法です。

結局のところ、方法論は人それぞれです。わたしの場合は、小さい頃から本が好きで読むことが得意だったので、「7回読み勉強法」をはじめ、読むことに特化する勉強法を編み出しました。

いずれにせよ、勉強をつまずかせる原因のひとつが、自分がやっている方法を「これでいいのだろうか?」と疑ってしまうことです。そうなると、あれこれ気が散って勉強に無駄が多くなり、他人の勉強法に手を出してしまうなど、負のサイクルにはまり込んでしまいます。

勉強ができる人は、生まれつき才能に恵まれた人ではありません。そうではなく、自分がもっとも楽な方法で勉強ができる人のことなのです。

逆にいうと、どんな人でも自分なりの勉強法を見出すことができれば、確実に結果を出せます。

勉強は「才能」ではなく「回数」

わたしが、読むことを軸にした勉強法を推奨すると、「もともと文章の要旨を掴む才能があるのでは?」といわれることがあります。

でもわたしは、「文章に意味さえあれば、どんなに難解でも、誰もが必ず理解できる」と考えています。

なぜそう言い切れるのか?

それは、どれだけ難しいと感じる文章でも、10回、20回と繰り返し読むことで、必ず要旨を見つけ出せるからです。

もちろん、難解な専門用語が多い文章の場合は、何度読んでも理解できないかもしれません。その場合は、専門用語の一つひとつをていねいに説明している別の基本書を先に読めば、やがて文意を理解することができるでしょう。

つまり、才能ではなく「回数」の問題なのです。

難解な文章をあっさり理解するような人がいても、そこには、これまで文章を相当程度読んできた経験によるちがいがあるだけです。すぐに理解できる人は、おそらく背景知識を得るための膨大な読書を積み重ねてきたのでしょう。

信州大学特任准教授の山口真由さん信州大学特任准教授の山口真由さん - 撮影=榎本壯三

「それって生育環境のちがいでは?」

そう思う人もいるかもしれません。たしかに環境要因はあるものの、わたしは読むことを軸にした方法は、汎用性が高いと考えています。

そして、大人には経験や意思の力があり、焦点を絞った勉強もできます。たとえ何歳であっても、その時点から回数を重ねていけばいいのです。

むしろ、「これまでの経験があるから理解できるのだ」と考えることで、人生を変える一歩を踏み出せるのだと思います。

すべての勉強の基本は「国語力」にある

わたしは、すべての勉強の基本は「国語力」にあると考えています。ここでの国語力は、インプットの ための「読解力」と、アウトプットのための「表現力」を指します。

とりわけ読解力は、すべての勉強における最重要要素です。

なぜ、読解力があるといいのでしょうか? その理由は、文章を読んだときに、次のことを明確に掴めるからです。

・書いた人はなにがいいたいのか?
・なにが問われているのか?

個人的な経験では、大学受験はもとより、司法試験やロー・スクールの試験でも、国語力が結果を大きく左右すると感じました。

もちろん、後者ははるかに難易度が上がりますが、「なぜこのエピソードがここに書かれているのか」「著者にどんな意図があるのか」「この問題はなにを書かせたいのか」といったことを文章から正確に読み取れたからこそ、課題を的確にクリアできたのです。

国語力を上げる方法は、これに尽きます。

ていねいに読む。

コツは、本当にこれだけです。国語力が低い人は、自分でも気づかないうちに文章を読み飛ばしたり、自分の思い込みで勝手に意味を補ったりして、解答が著者(出題者)の意図から離れていく場合がとても多いのです。

わたしは、国語力を上げるために特別な教育を受けたわけではなく、ただ人よりも多く本や教科書をていねいに読み続けただけです。そうして国語力に偏重したことでハーバードまで行けたと、わたしは本当に思っているのです。

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