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アンカーテキストがSEOに与える影響【2012年度末版】

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パンダ・ペンギン・EMD、、、Googleの歴史上、最大の規模で大掛かりなSEO対策アルゴリズムが導入された過去数年。従来通用していた様々なSEO手法の効果が薄れたばかりか、場合によってはペナルティ対象になりうる危険も秘めるようになりました。その代表格の一つがリンクの際のアンカーテキストなわけですが、もちろん上位表示したいキーワードのみでリンクを張りすぎるのは良くない、アンカーテキストは分散させるべき、位の話はSEO Japanの読者の方ならご存知と思いますが、今回はそんなアンカーテキストの現在をSEO by the Seaがディープに掘り下げた完全マニア向け記事を。 — SEO Japan

先週の金曜日、SEOmoz恒例のホワイトボードフライデーでランド・フィッシュキン氏が発表した「予想: 瀕死のアンカーテキスト: 共同引用は後継者になれるのか?」は、評判が高く、また、示唆に富む素晴らしいプレゼンであった。この投稿で、フィッシュキン氏は、一部の不自然な検索結果がきっかけとなり、グーグルが結果のランク付けを行う仕組みを疑問視した経緯を説明していた。

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私は特定のクエリに対する検索結果の分析を行い、理解を深める取り組みが大好きだ。特に不可解な結果の場合は尚更好奇心が湧く。フィッシュキン氏が投稿したこのプレゼンは、グーグルが一部の検索結果をランク付けする仕組みに関する議論にとって、格好のネタになるはずである。この点に関しては、フィッシュキン氏に感謝している。

ランド・フィッシュキン氏はプレゼンの中で、次のように指摘していた:

  • Consumerreports.comは、クエリ「cell phone ratings」において、ワード「cell phone」や「ratings」を利用することなく、あるいは、利用したとしてもページのタイトルやページのその他の目立つ場所で利用せずに、上位にランクインしている。
  • Thomasnet.comはクエリ「manufacturing directory」において、このワードを利用することなく、そして、ページ上のコンテンツを見る限り、このクエリでの上位へのランクインを狙おうとせずに上位にランクインしている。
  • SEOmozのOpen Site Explorerもまた、クエリ「backlink analysis」において、このワードを使うことなく(ページ上のaltテキストとタイトルの一部として過去に利用したことはある)、素晴らしいランキングを獲得している。

こういった用語はサイトの内容を割と明確に示しているため、上述したページが上位にランクインするのは当然のように思えるが、ページ内のコンテンツを通して、これらの用語に対する最適化が意図的に行われているようには見えない。

アンカーテキストは終わり?

多くのページは、一部のクエリの用語に対して、たとえ用語が実際にページで使われていなくても、良いランクを獲得する傾向が見られる。当該のページへ向かうリンクのアンカーテキストがこの用語を含むことが原因であり、これはグーグルが長年に渡って実施してきたシステムの一部である。

しかし、フィッシュキン氏が言及した検索結果を調べてみた結果、例に挙げられたページがいくらか(と言うよりも中途半端に)用語に対して最適化を試みているように見えた。

例えば、Open Site Explorerに対するスニペットの中には「back link analysis」がハイライトされており、これはページ上のイメージに対するaltテキストから採取されている。

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[cell phone ratings]の検索でのConsumerreportsのスニペットでは、ページのタイトルで「cell phones」と「reviews」がハイライトされている(これはhttp://www.consumerreports.org/cro/cell-phones-services.htmであり、グーグルはURLではなく、検索結果内にこのページのブレッドクラムを表示している)。また、次のようにこの用語とハイライトされた用語の一つの類義語を示す情報をスニペットとして表示している:

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[manufacturing directory]でのThomasnetのホームページに対するスニペットでも、フィッシュキン氏が挙げていたクエリの用語の一部がハイライトされていた。その一つである「business」においては、グーグルが「manufacturing」の類義語としてこの文脈の中で利用している可能性がある:

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用語「directory」はこのページにもHTMLコードにも掲載されていないが、グーグルが過去にこのサイトをディレクトリと分類したことがないなら、そろそろグーグルが見直しを行う時期に差し掛かっている可能性はある。また、サイトが「manufacturing directory」である点は明白である。グーグルは、クエリのカテゴリとページのカテゴリがマッチする際にランク付けを再び行い、マッチングに応じて結果を押し上げるシステムの特許を公表している(後ほど詳しく紹介する)。

しかし、今回はページに何らかの方法でこういった用語や類義語が表示されている事実を敢えて無視する。

特定の用語に対してページが最適化されているか否かに関わらず、たとえ用語がページには表示されていなくても、特定の用語を使ったハイパーテキストの関連性も用語に対するランキングを押し上げる力を持つ。今までは、用語がページに表示されていない場合、検索でページのキャッシュされたコピーを見れば、ページがクエリの用語に対してランク付けされているかどうかが分かった。上述したページのキャッシュ版からはこの点は分からなかったが、グーグルがこの情報の公開を差し控えている可能性もある。

例えば、アドビリーダーをダウンロードするためのページが、用語[click here]において、このフレーズをページで用いることなく長年に渡って1位を獲得していたが([clicking]は用いている)、ウェブには、アンカーテキストで[click here]を用いた多くのリンクがこのページに向けられている。現在は2位だが、それでも十分に素晴らしい成績である。

ランド・フィッシュキン氏が指摘した、ページ上にクエリの用語が実質的に欠けている点、そして、用語に対して上位にランクインしている事実を考慮すると、このアンカーテキストを用いたリンクが上述したページへ多数向けられているなら、アンカーテキストの関連性が今も尚有力であるように思える。

しかし、たとえThomasnetがアンカーテキスト[manufacturing directory]を用いたリンクを質の高いページから獲得していても、CellphoneサービスのConsumer Reportsに[cell phone ratings]のフレーズを用いたリンクが向けられていても、あるいは、Open Site Explorerにアンカーテキスト[back link anlysis]を用いたリンクが向けられている可能性は高くても、実際にはなかったと仮定して話を進める。

フィッシュキン氏は、被リンク分析(たとえばOpen Site Explorerを使って)を実施して、consumerreportsやThomasnetやOpen Site Explorerに向かう、アンカーテキストで上述した用語が使われたリンクの本数を調べたかどうかを言及していない。この分析を行っていれば、アンカーテキストが終わったかどうかに関するこの疑問に答える上で、また、こういったフレーズが用いられたアンカーテキストがページに多数向けられていなかった場合のアンカーテキストの効果に関する考えを変える上で役に立ったのかもしれない。

とりあえず、クエリの用語の一部がページに利用されていた点(基本的に用語に対して最適化はあまり行われていなかった)、そして、これらのページに向かうアンカーテキストがランクに影響を与えていたか否かは度外視しよう。

共引用?それとも共起?

さらに掘り下げて考察する前にハッキリしておきたいことがある。この現象を説明するためにフィッシュキン氏が使った用語を見て、自分の考えとは相容れないことに私は気づいた。何かを共に引用すると言うことは、何かを一緒に引用すると言うことである。フィッシュキン氏は引用について説明していたわけではなく、用語が同じページに表示される傾向があるかないかを指摘しようとしていた。しかし、引用はリンクではない場合もあり、グーグルスカラーを使って検索を行えば、文書内でその他の文書に対する脚注や引用を多く含む科学文書を多数見つけることが出来るはずだ。このようなタイプの学術的な引用に基づいてページンランクが決まることは容易に想像できる。実際に、多くのケースで利用されている。

ジム・ボイキン氏は、共引用を2006年にランキングの要因になる可能性があるとブログの投稿「共同引用 ? SEOに影響を与える仕組み」で指摘していたが、ここでは全く異なるコンセプトが描かれていた。ボイキン氏は、第三者のサイトによって同じようなコンテンツを持つ異なるページの引用が行われ、このような共引用が行われる回数が多ければ多いほど、リンクを向けられるページが似ていると考えられる可能性があると述べていた。

フッシュキン氏は、指摘した上位にランクインしているページ、そして、上位にランクインした対象の用語が同じページ上で頻繁に同時に発生(共起)する傾向がある点を説明している。

そのため、フィッシュキン氏は、共起について言及しているように思える。ワードが同じページの多くで共起している仕組みに対する指摘は、グーグルのフレーズベースのインデックスによるアプローチ(後ほど詳しく取り上げる)を思い起こさせる。共起はフレーズベースのインデックスの重要な要素であり、一部の用語の“関連度”は共起を基に決められる可能性がある。そのため、フィッシュキン氏には本当は共起と言う言葉を使ってもらいたかった。

フレーズベースのインデックスの特許では、関連する用語を用いるアンカーテキストは、関係の強さに応じて、異なる重要度をもたらす。例えば、sail boat rudder(帆船の舵)に関するページにアンカーテキスト[doggie treats]を用いてリンクを張った場合、このハイパーテキストの関連性は、[sail boats]や[rudder]等のアンカーテキストを用いたハイパーテキストの関連性とは異なる(ちなみに私の知る限り、グーグルが「グーグル爆弾」を解決するために用いることが出来るシステムは、フレーズベースのインデックスの特許しかない)。

それでは、一見しただけでは用語に対して関連しているとは思えないものの、用語に対して上位にランクインさせる可能性がある再格付けのアプローチを少し見ていこう。

従来の格付けアプローチに加わる、再格付けのアルゴリズム

ランド・フィッシュキン氏が挙げた例は、ページで利用されているワードとコンテンツに注目して、情報検索ランキングスコアを作成し、ページランク等のリンク分析アプローチと組み合わせてページの重要性のスコアとして用いる従来の格付けアプローチとは、確かに異なるように見える。

クエリに対するページのランクの多くは、このような組み合わせに基づいて決められていることが多い。ただし、このようなオリジナルのランキングメソッドが、一部のページのランクを押し上げ、一部のページのランクを押し下げる再格付けのアプローチの影響を受ける状況を私は多くの投稿で説明している。

その一部を以下に掲載する:

また、その他の再格付けのアプローチを取り上げている特許や論文に掲載されている他のメソッドに関する記事も数多く投稿している。新しさの影響を受ける結果、ソーシャルシグナルの影響を受ける結果、そして、クエリのカテゴリがウェブページのカテゴリとマッチした場合、当該のページのランクが押し上げられる再格付け等も、この再格付けシリーズにそろそろ加えるべきなのかもしれない。

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