こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
今日は国会が荒れ模様で、明日以降のスケジュールが立たない状況が続きました。
一部野党が「法案ミス」を理由にお家芸である審議拒否を発動しているためです。
政府法案ミスさらに拡大 野党、国会審議拒否方針
https://www.tokyo-np.co.jp/article/93447
まず結論から申し上げますと、私は法案の条文ミスはあってはならないものの、それを理由に審議拒否するのは明らかに過剰反応であると思ってます。
以下、順を追って説明していきます。
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そもそも「政府法案でミスが何十箇所も!とんでもない!」という論調で報道や批判がされており、それは完全な間違いとは言い切れないものの、ややミスリードです。
大量の誤字脱字などのミスが発覚したのは法案そのものではなく、それに付随している「参考資料」内の話。
それぞれの法案には実際に上程される条文の他、新旧対照表・要項・説明のポンチ絵など大量の参考資料があります。ほとんどのミスはこの参考資料内のことです。しかも、誤字脱字レベルの。
今日、私も所管する財政金融委員会マターの法案で間違いがあったとのことで、財務官僚が謝罪と説明にすっ飛んで来られたのですが、
誤:生理用ナプキン
正:生理用のナプキン
…いや、意味同じだしどっちでもよくないですか?!文脈からも何かと間違いようがないし、なぜこれが誤りなのかと聞くと「以前の資料で『生理用のナプキン』となっていたから」とのことでした。
このレベルのミスが、参考資料内にあったからといって目くじら立てる必要ってあるんですかね?
中には国防関係で「国名」を間違えたものもあるので、そのレベルになると厳重注意はした方が良いと思いますけど、誤字脱字レベルの完璧さを法案周辺の「参考資料」にまで求めるのはコスパが悪いと私は思います。
で、法案本体・条文で誤字脱字などが見つかったのは、担当部署に確認すると現時点では3箇所とのこと。
これは問題です。なにせ実際に可決されたら法律になる部分ですから、可決後まで気づかなければ修正するのは大変な労力がかかります。
ただ、重大なミスですし再発防止は徹底して欲しいと思いますが、それで審議拒否をして良いかというのはまったく別問題です。端的に言えば、審議拒否してすべての審議を止めるのは過剰反応としか言いようがありません。
法案ミスで騒いでいる一部野党は、本当に政権取る気あるのか心配になる。政権変わっても官僚は変わらんのやで。ミスした結果を追及して政権の失点にしてたら、仮に政権取った時に自民党に同じことされるぞ。それよりも国会で修正するとか、ミス防止のための体制整備を提案した方が日本のためになる。
— おもち@おもちクエスト連載中 (@ex_kanryo_mochi) March 23, 2021
一部野党が「やってる感」をアピールするために行われる審議拒否で、すべてのスケジュールが狂って大量の残業など無駄・負担が発生していることでしょう。
おもち氏が上記のTweetで指摘しているように、官僚のミスを「チャンス」とばかりに責め立ててても、それは自分たちに返ってくる可能性すらあります。
いや委員会で修正できるんだから見つけたミスくらい自分たちで修正しろよ無能かよ
— 宇佐美典也 (@usaminoriya) March 23, 2021
→法案にまた条文ミス 野党「審議に値せず」 https://t.co/NIufITYclx #スマートニュース
元経産官僚の宇佐美典也氏は「自分たちで直せよ」とバッサリ。
繰り返しになりますが、参考資料でもミスは良くないですし、法案本体であればあってはならないことだと思います。
しかし、そのミスに対して何をどこまで求めるかは、事の軽重を考えて冷静に対応する必要があるのではないでしょうか。