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「いじめは犯罪である」を徹底することが、いじめ発見に逆効果なワケ

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子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら、どうすればいいか。教育研究者の山崎聡一郎さんは「『行かなくてもいい』と伝えても解決になるとは限らない。より多くの選択肢を提示することが大切だ」と説く――。

※本稿は、茂木健一郎・信田さよ子・山崎聡一郎『明日、学校へ行きたくない 言葉にならない思いを抱える君へ』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

学校でのいじめと嫌がらせに悩む少女
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/sam thomas

不登校の理由の多くは「よくわからない」

「学校に行きたくない」という気持ちは、とても複雑です。大人は「学校に行きたくない」と聞くと「友だち関係で悩んでいるのかな」「勉強についていけないのかな」「学校でいやなことがあったのかな」と原因を探ろうとします。しかし、原因が説明可能である場合は解決策も見つけやすい分ラッキーで、原因不明の不登校は少なくありません。

日本財団が2018年に行った「不登校傾向にある子どもの実態調査」では、まず大人に対して事前調査を行い、本調査は中学生本人を対象として学校に行きたくない理由を調査しています。この調査で、多く回答されている理由は「朝、起きられない」「疲れる」「学校に行こうとすると、体調が悪くなる」「自分でもよくわからない」「学校に行く意味がわからない」といったものでした。

理由がよくわからない不登校も十分あり得る

皆さんは「理由がよくわからない不登校もあり得る」ことを、ぜひ覚えておいてください。大人のエゴで「甘えだ」と切り捨てるのは簡単ですが、「どうして学校に行けないのか」といちばん悩んでいるのは不登校の子ども本人ということもあるのです。この難しさが不登校のやっかいなポイントであり、不登校が一朝一夕に解決しないのは、ある意味当たり前です。

そこに焦りを感じるのは当事者も保護者も一緒です。しかし難しい問題だからこそ、あせらずじっくり向き合う心がけが、より良い解決のために大切なのではないでしょうか。

9月1日に注意する理由

不登校の問題を考える上で、9月1日に注意する必要があります。毎年8月後半からメディアでもよく取り上げられますから、ご存じの方もいるかもしれませんね。

茂木健一郎・信田さよ子・山崎聡一郎『明日、学校へ行きたくない 言葉にならない思いを抱える君へ』(KADOKAWA)
茂木健一郎・信田さよ子・山崎聡一郎『明日、学校へ行きたくない 言葉にならない思いを抱える君へ』(KADOKAWA)

18歳以下の過去の自殺者数の統計から、1年のうちで自殺件数のもっとも多い日が9月1日だと明らかになったのです。かつては9月1日から新学期がスタートしていた時代があり、今は具体的な時期がずれてきてはいるもの、夏休み明けの2学期始まりの日が危険ということから、「9月1日問題」と呼ばれるようになりました。

では、なぜこの日に自殺してしまう子が多いのでしょうか。これも突発的に死んでしまう子も多いので、はっきりとした理由を知ることは難しいのです。わかりやすい理由のひとつとして「いじめ」が取り上げられることが多いですが、理由のわからない自殺もたくさんあります。

夏休み明けは、「これからまた学校に行かないといけない日々が続く」と考えてしまうので、学校に行きたくない子にとっては本当にしんどいと思います。だからこそ、大人はこの時期はとくに注意深く子どもの状況を見ていく必要がありますし、子どもたちには「あなたを助けたい大人がいる」ことを知っていてほしいです。

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