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米乱射事件の背景 銃メーカーはウハウハに儲かっていた

米国コネチカット州の銃乱射事件で児童20人と教職員6人が死んだ事件で銃規制の問題が脚光を浴びています。

規制うんぬんの話の前に、そもそも近年の米国の銃市場がどうなっていたのか? という点に今日は焦点を絞って書きたいと思います。

結論を言えば、銃メーカーはウハウハに儲かっており、株式市場でも銃メーカーの株はグラマー・ストックとして持て囃されていました。

下は代表的な銃メーカーであるスターム・ルガー(ティッカー・シンボル:RGR)の業績です。

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過去5年間に一株当り売上高(SPS)は年率+20%で、一株当りキャッシュフロー(CFPS)は+53%で、一株当り利益(EPS)は+88%で成長していたわけです。これだけ抜群の業績で、株式市場でチヤホヤされない方が、おかしい。

同社株は過去4年で10倍の「大化け株」になったのです。

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その同社株はコネチカットでの乱射事件以降、銃規制の強化を懸念して連日、急落しています。

なお米国では選挙の年に銃が良く売れるというジンクスがあります。今年は大統領選挙ならびに議会選挙がありましたので、「銃が良く売れる年」に当ります。

選挙の年に銃が良く売れる理由は(ひょっとして選挙後に新しい銃規制が導入されるかも知れない…その前に買っておこう)という駆け込みの需要があるからです。

2011年のハンドガン(ピストル、リボルバーなど)ならびにロングガン(ライフル、ショットガンなど)の売上合計は、約26億ドルです。そのうちハンドガンとロングガンの比率はちょうど半々です。

成長率で言えば近年はロングガンよりハンドガンの成長率の方が高かったです。ハンドガンの中ではメンテナンスや信頼性に勝る回転胴のリボルバーの売上は頭打ちですが、より沢山の弾を装填出来、連射性能に勝るピストルが人気化しており、市場が急成長しています。
それから新しい銃規制が必要だという世論の高まりでスターム・ルガー、スミス・ウエッソン(ティッカー:SWHC)などの株価は下げていますが、こと需要に関する限り「規制強化の前に買っておこう」という気運が高まり、一層セールスが好調になることが考えられることを指摘しておきます。

なおMarket Hackはノンポリの立場を貫きますので銃規制に対する賛成ないし反対の意見は表明しません。

ただロシアの劇作家、アントン・チェーホフの有名な「死亡フラグ」格言を引用するにとどめます;

If in the first act you have hung a pistol on the wall, then in the following one it should be fired. Otherwise don’t put it there.



余りにも世間に出回っている銃の量が多いので、今回のような惨事が起こるのは、或る意味、当然予期できた事だということ。

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