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萩生田文科大臣「人権・人格を否定する校則は望ましくない」。校則のHP公開にも前向きな姿勢

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参議院インターネット審議中継より

社会的な関心の高まりを受けて、いわゆる「ブラック校則」と呼ばれる、人権侵害にも近い理不尽な校則の見直しが急速に進んでいる。

鹿児島市教育委員会によると、新年度中の2022年3月までに、鹿児島市内のすべての市立小中学校で、下着の色を白に限定している校則が見直される。(毎日新聞

長野県では、長野県高等学校長会が昨年9月、県内の公立と私立の高校あわせて106校の校長などを対象に調査を行い、3割を超える高校が校則をすでに見直したか見直しを進める予定だと回答。

校長会は「県内は制服がない高校が多く、厳しすぎる校則はないと思われるが、今後、生徒も交えた議論の場を設け、校長だけではなく、みんなで校則について考えていきたい」としている。(NHK NEWS WEB

校則などが原因で不登校になった児童生徒の数は合計5572人

3月16日には、参議院・文教科学委員会で日本共産党の吉良よし子議員が理不尽な校則問題を取り上げ質問。

(以下、参議院インターネット審議中継より文字起こし)

吉良よし子参院議員:

昨日の朝、日本テレビの情報番組、『スッキリ』という番組で、一部の小学校で体操服の下の肌着着用が禁止されていて、男性教師が女子児童の胸の成長をチェックしてOKを出せば着用が認められると報道がされました。かなり衝撃が広がっています。

この肌着禁止ルール、なおかつ男性教師による身体のチェック、あまりにひどいと思うんですが、いかがでしょうか。

萩生田光一文科大臣:

小学校ですか?首を傾げる次第です。

吉良議員:

首を傾げる、本当にひどい事態だと思います。こうした肌着禁止のみならず、下着の色を指定してしまう、髪型、髪の色まで細かく指定するような、人権侵害とも言える理不尽な校則、巷では「ブラック校則」などとも言われている校則について今日は取り上げたいと思います。

先月大阪府立高校の黒染め強要の大阪地裁判決が出されました。ここでは黒染めを強要した学校側の校則や指導は適法とされました。この判決にも衝撃が広がっているわけですが、髪の色は黒だと決めつける校則や黒染めを強要する指導というのはどちらも理不尽だし、人権侵害だと思います。

ただこういう、髪の色を黒と決めつける指導はかなり他(の学校)でも見られるわけで、2020年3月に我が党都議団が都立高校全191校の校則について情報公開請求で調査したところ、全日制177校中、頭髪に関する規定がある学校は155校、84.7%にも上ります。学校がふさわしくないと判断した頭髪はNG、ドライヤーによる色落ちを禁止している学校までありました。

さらに、髪の色の制限に関わって話題になっているのが「地毛証明書」です。黒髪ストレートではない生徒については保護者のサインや押印を添えて、生まれつき癖毛とか髪の色が明るいと証明させる、届出させるというものです。これを我が党都議団が調査したところ、全日制都立高校の45%、約半数で提出を求めていて、一つ一つ見たところ、中にはカラースケール5を超えている入学予定者は入学まで改善をして来いと、黒染めを強要するものもありました。

問題はこれらの校則や地毛証明書というのは生徒たちの生来の髪の毛が黒髪ストレートだと前提にしてしまっていることだと思うんです。それ以外の髪だと普通じゃないんだと言ってしまう。これは差別人権侵害だと思うし、この多様化の時代に黒髪ストレート以外は排除しますというようなことはあってはならないんじゃないかと思うんです。以前、2017年に当時の林文科大臣に確認したところ、『生徒指導において生まれ持った個性を尊重することは当然だ』という答弁がありました。これは今も認識変わらないでしょうか?生まれ持った個性を尊重することは当然、ということでよろしいですね?

萩生田大臣:

生徒指導では一人一人の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら社会的資質やご努力を高める教育活動だと思います。また生徒指導にあたっては、児童生徒の持つそれぞれの特徴や傾向をよく理解し、把握するといった深い児童生徒理解が不可欠であると考えております。

このような人格の尊重や深い児童生徒理解の重要性に鑑みれば、一般論として生まれ持った個性を尊重することは当然のことだと考えております。

吉良議員:

当然だというご答弁でした。頭髪に関する校則について引き続き申し上げますが、髪の色だけじゃないんですね。髪型についても細かく決める校則が多数あるわけです。中には、髪を伸ばす場合は結びなさい、ただし2つ結びは禁止とか。合理性のないものもかなりあるんです。昨年3月、ツーブロックと呼ばれる髪型を禁止する校則について我が党の池川都議がなぜダメなのか質した際に、都の教育長はツーブロックは事件、事故に巻き込まれる可能性があるからだと。これはとても合理的な理由だと私は思えない。むしろタイなどではツーブロックは普通の髪型で、タイから日本に来た学生が学校でダメだと言われて戸惑ったという話も聞いています。

校則だけでなく、それに伴う指導もあって、その指導も問題だと思います。黒染め指導がその代表ですが、昨年9月、我が党の千葉県議団が行った調査では、千葉県内の県立高校138校のうち、黒染め指導が行われたのは105校、違反した生徒にその場で黒スプレーを吹きかける指導を行った学校が25校、指導対象となった生徒は210人です。相談をした当時、高校1年生の女子生徒は学校の指導に従って黒染めして行ったのに、黒染めが不十分だと教師4人に囲まれて、ビニールを被せられ、黒スプレーを噴霧される指導を受けて、彼女は恐怖で学校に行かれなくなったと話しています。

ここで確認したいんですが、小中高の不登校生徒のうち、その要因として、校則や学校の決まりが含まれている児童生徒の数、合計数を教えてください。

瀧本初等中等教育局長:

文部科学省において行われました、令和元年度の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査によれば、小中高の不登校生徒のうち、不登校の主たる要因として、または、主たる要因以外の要因で、学校の決まり等をめぐる問題として挙げている児童生徒の数は合計で5572名となっております。

「校則って見直せるものなんだよ」と周知していただきたい

吉良議員:

5572人と、かなりいるわけです。ちなみにこの調査は子どもたち本人による回答ではなく、学校側がこうだろうと思って回答したものなので、本人が回答したらもっと増える可能性もあります。

こうやって子どもたちを精神的に追い詰める、不登校につながるような指導はあってはならないと思います。千葉だけでなく、不登校の生徒がせっかく登校してきて、服装違反で学校に入れてもらえなかった、コロナで学校に行けずやっと行けたのに、すぐに女子生徒が男性の教師から下着の色を指摘されてそれ以来学校に行けなくなったという事例もあります。

大臣、このように不登校になるように精神的に追い詰める、自尊感情の低下を招くような指導あってはならないと思いますが、いかがでしょうか。

萩生田大臣:

児童生徒への指導にあたり、例えば体罰や不適切な言動が許されないのは当然ですが、それらに至らなくとも児童生徒の特性や発達の段階を十分に考慮することなく、厳しい指導を行うことは児童生徒の自尊感情の低下などを招き、児童生徒を精神的に追い詰めることにつながりかねないと考えます。このため、校則による指導も含め、生徒指導にあたっては、児童生徒の持つそれぞれの特徴や傾向をよく理解し、個々の児童生徒の特性や発達の段階に応じた指導を行うことが必要であると認識しています。

吉良議員:

やはり、児童生徒の事情に応じて、自尊感情を低下させない指導というのは欠かせないと思います。同時に、やっぱり理不尽な校則そのものの見直しも必要だと思います。先ほどのツーブロックしかり、2つ結びがダメというのもしかり、合理的な説明ができないようなもの、人権侵害につながるようなものは、見直さなきゃいけないと。これも2018年当時の林大臣に聞いたんですが、その際にも学校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況の変化に応じて絶えず積極的に見直す必要があると。見直しの際には、児童生徒、保護者が何らかの形で参加した上で、決定していくことが望ましい。そういう答弁もいただいております。その後、この間、こうした理不尽な校則について全国的に見直す動きが広がっているわけです。

事例を紹介します。長崎県教育委員会。教師が一人一人の下着の色をチェックするような人権侵害にあたる校則や指導は見直すように、と通知を出しました。

また佐賀県教育委員会は2020年3月に県立学校に対して、校則を見直す際に、児童生徒保護者らに意見を求めるように、と通知を出しています。

熊本市教育委員会では、教職員、児童生徒、保護者へのアンケートを取って、社会環境や人権の観点から、校則の見直しを進めるよう、HPで周知を進めております。

このように、生徒や保護者の声を反映しながら、校則の見直しを進めていくことは良いことですし、大いに全国に進めていくべきと思いますが、大臣いかがでしょうか?

瀧本局長:

一般的に校則については各学校がそれぞれの教育目標を達成するために、学校や地域の実態に応じて必要かつ合理的な範囲で定めるものと考えております。また校則に基づき、具体的にどのような手段を用いて指導を行うかについても各学校で必要かつ合理的な範囲で適切に判断されるものと考えております。他方、校則の内容については、学校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況の変化に応じて絶えず積極的に見直す必要があると考えております。

校則の見直しは最終的には校長の権限において適切に判断されるべき事柄ではありますが、見直しの際には児童生徒が話し合う機会を設けたり、保護者からの意見を聴取したりするなど、児童生徒や保護者が何らかの形で参加する例もございます。この点に関して昨今の、委員からもご紹介がありましたが、各地での校則の見直しに関する取り組み、あるいは報道についても承知しています。こうした校則の見直しに関する考え方は、生徒指導担当者向けの会議等において周知を行ってきているところであります。文部科学省としては引き続き、さまざまな機会を捉えてその周知徹底に努めてまいりたいと思います。

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