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総選挙で自民党圧勝を受けての中国紙の報道

 今日はやはり何と言っても総選挙だろうということで、中国の新聞がこれについてどう報じていたかについて少し。普通は基本的に1日1つの記事の紹介ですが、今日は3つほど紹介させていただきます。そうなると結果、概略(一部分)のみの紹介となりますが、ご了承願います。

1 記事の紹介

①『中国新聞網』「韩媒称日选举反映其右倾化 或造成东北亚动荡
 韓国『朝鮮日報』の引用記事。

 分析によると、選挙結果は日本社会の全面的な右翼的を反映している。自民党と日本維新の会は憲法改正に必要な2/3の議席を獲得した。

 日本維新の会は54の議席を得て、第3党になった。報道によると、自民党は集団的自衛権や憲法改正に反対しているので、公明党との連携が難しくなる。そのため、自民党は恐らく日本の維新と提携する。彼らは恐らく来年7月以降、憲法改正を進める。


②『環球網』「俄《独立报》:日本未来首相欲“挑战”中国
 ロシア『独立新聞』の引用記事

 安倍は再度首相になるが、経済振興として、大型のインフラプロジェクトを行うとしている。同時に、中国との関係では、過去に強硬な方針を打ち出しているが、後には北京との対話の道も探している。

 今のところ、釣魚島の問題では、強硬な立場をとることを言明している。同時に、彼は以前日本帝国の第二次世界大戦の犯罪行為の謝罪を否定し、日本軍国主義の象徴である靖国神社の参拝も試みた。これは、東京と北京の関係緩和にとって良い兆候ではない。


③『環球網』「美媒称日或将采取“中间”政策修补与美中关系前兆
 アメリカ『ウォール・ストリート・ジャーナル』と『ニューヨーク・タイムズ』の引用記事

 『ウォール・ストリート・ジャーナル』は2006年9月に安倍晋三が首相だった時に、予想外に早い政策転換を行い、中国との関係を改選したと指摘している。また、記事では、選挙期間中は強硬な発言を行ったが、就任後は強硬な手段をとることないと述べている。

 また、今回の日本の有権者が自民党を支持した主な要因は、安倍が日本の低迷する経済を立て直してくれることを期待したからで、東アジア地区での更なる緊張は臨んでいないとしている。

 『ニューヨーク・タイムズ』では、安倍政権は中国への挑戦を続けるとしている。特に釣魚島の問題で。しかし安倍は16日の夜に北京との関係改善のための行動をとることを承諾している。アメリカとのつきあいの中で、アメリカとの関係改善も表明している。

 『ウォール・ストリート・ジャーナル』も『ニューヨーク・タイムズ』も日本の有権者の調査によると、安倍政権はアメリカ、中国との関係改善に努めるが、多くの有権者が安倍のタカ派的外交政策には注意を払っている。

2 個人的感想

 正直言うと、これまで何度か紹介してきたように、選挙期間中は自民党と日本維新の会の躍進を憂える記事が良く掲載されていたので(自民党と日本維新の会が連携して日本は軍国主義の道を歩む?)、自民党圧勝を受けて中国ではもっと激しい口調の記事が並ぶのかと思っておりました。

 しかし、今回の記事を見ると比較的穏やかですし、あくまで日本の様子を伝える外国の記事の翻訳(紹介)をしただけというスタンスをとっています(中国では、報道しにくいことがあると、こうした翻訳記事を介して自分たちの意図を伝えることがよくあります)。

 確かに①の記事は、これまでの立場に近いものですが、あくまで韓国紙『朝鮮日報』の紹介です。②にしても、安倍総裁の右よりの姿勢を紹介しつつも、対話路線を探ってることを示しており、かなり抑えた記事になっています。

 ③に至っては、これまでとは全く違った立場に立った記事と言っても良い位の話です。これをオリジナルで中国紙が報道したのなら、それこそ大転換でしょうが、あくまでも翻訳記事で、記事の紹介という形です。

 ただ、そうは言っても、大分抑えていることが見て取れます。アメリカの大統領選挙の時もロムニー候補などの対中強硬発言をそのまま受け止める必要はないという報道がみられましたが(アメリカに対しては下手にでる反面、日本に対しては強気にでる中国)、ようやく日本に対してもそういう見方をするようになったかという話です。

 まともに考えれば、当たり前の話で、今後安倍政権がどのような対中政策をとってくるかわからない段階で、喧嘩をうる必要は中国にもありません。野党の党首と次期首相に対する表現を変えるのは、これまた当然の話で、とりあえずは新首相の出方を見てからという感じではないでしょうか。

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