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「素人は政治に手を出すな!」を改めて実感した衆院選

衆議院選挙が終わりました。結果は大方の予想通り。自公圧勝、民主惨敗。結果分析はプロの評論家の方々にお任せするとして、今回の選挙は個人的には改めて「素人は政治に手を出すな!」を強く印象付けられた選挙でありました。

それを何より強く感じさせられたのが、福田衣里子前衆議院議員。薬害肝炎訴訟の原告団代表として若くして世間の注目を集め、09年の総選挙で小沢一郎氏の出馬要請を受けて長崎2区から立候補。民主政権交代の追い風にも乗って、現職の大臣経験のある自民党候補を破って当選するという、時の選挙の象徴的な出来事により“小沢ガールズ”の代表的格としてクローズアップされたのでした。

しかし、民主党では消費税増税決議に反対票を投じ処分を受けるなどの自己主張を展開しつつも、小沢氏の民主離脱「国民の生活が第一」立ち上げには加わらず、衆院解散のタイミングで民主党を離党し「みどりの風」に合流したのでした。ところが、この「みどりの党」がこともあろうに選挙直前に「未来の党」に合流することになり、なんと袂を分かった小沢一派と思いもよらぬ鉢合わせに。

今月はじめには、「未来」嘉田代表との約束で名簿順位単独2位を引き換えに近畿比例ブロックでの出馬を決めたものの、その後旧「国民の生活が第一」との名簿順位をめぐるいざこざがあったのか、公示直前に名簿順位が最下位14位に下げられるという憂き目に会ったわけです。本人も選挙運動期間中に名簿順位のことをたずねられると、「奇跡を願うしかない手術に、多額の私財を投じるのと同じ。でもここまできたらやるしかない」と悲壮なコメントを。まさに政治力学に翻弄された素人の悲劇ではないでしょうか。

タレント議員の大半も同じような存在ではあるわけで、“旬”なうちは「蝶よ花よ」とおだてられ、“旬”をすぎれば使い捨て。間違っても、何かの勘違いで自己主張などして、“センセイ”に盾などつこうものなら即刻切捨て。それでも、売れなくなればポイがあたり前の世界で生きかつ金銭感覚が一般人とは異なるであろうタレントならば、まだ「しゃーないな」で済むかもしれませんが、一般人がこんな目に会おうものなら再起不能ではないのかと。

恐ろしい世界ですよ、政界というものは。利権のせめぎあいという意味で言うなら、ヤクザの世界ともあまりに近しいのではないかと。世襲で確固たる基盤をお持ちの方であるか、あるいはコツコツと一介の地方議員から始めて、徐々に中央に上り詰めていくという筋金入りの政治家志望でもない限りは、素人が絶対に踏み入れてはいけない世界なのではないかとつくづく思わされるわけです。

にもかかわらず、今回もまた犠牲者が何人も出ています。“人気”にあやかって国政進出をなんて甘い夢を見た維新の会の素人候補者たちも、私財を投じあるいは多額の借金をしょわされ、それでなお落選の憂き目を見て借金だけが残る。常識的には、実績のない彼らに次はないわけで、再起不能の奈落へと突き落とされ気分ではないのでしょうか。

日本の政治は利権争奪戦を繰り広げる“政治屋”が運営している以上、その気になったりおだてられた素人が手を出したらいかんのです。ヤクザの賭博場に素人が入り込んだら、最初は少しいい思いをさせてもらったとしても、最後は必ず丸裸にされて終わりです。政治の枠組みがいかに変化しようとも、日本の政治が根本から変わらない限り「素人は政治に手を出すな!」は変わることなし、なのです。

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