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ダイバーシティ(D&I)とハラスメント対策は「セット」だと考える

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土日も関係なく調査業務が続いており、なかなか時間がとれませんが、思うところをひとつだけ書かせていただきます。今週の日経ヴェリタスでは「ダイバーシティを買う 多様な人材、企業価値の源泉」という特集が組まれています。私は日経ニュースで紹介されている以上の中身については読んでおりませんが、もはやD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)は企業の社会貢献ではなく、企業価値の向上のためには必須の戦略だという内容のようです。

思想としては正論であり、また市場においても多様性を重視する銘柄で構成する指数が比較的好成績を上げていることも否定できない事実です。しかし、企業の不正調査をお手伝いしている者として(狭い視野ながらも)現実をみると、ダイバーシティの実践は現場のハラスメント、とりわけパワハラを助長する可能性も高めている(パワハラリスクを顕在化させる)ように思います。

ダイバーシティに「社会貢献」の色が濃い時代であれば現場での軋轢も少なかったのですが、「企業価値の向上に資する」ということで「多様な考え方を経営に取り入れる」のであれば、上司の部下に対する「考え方・働き方の強要」に由来する「個の侵害」事例が生じます。また、社内常識に反する考え方を持った上司に対して部下が共同して嫌がらせ行為に出て排除する行動(これも厚労省のパワハラの定義に含まれます)に出ることもあります。近時はインクルージョン(考え方の受容)という概念も普通に語られるようになりましたが、意味の取り方次第では「個の侵害」を正当化してしまうようにも思われます。

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