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松阪市のPay Pay事業は空振り

松阪市が、新型コロナ対策の一環で、バスやタクシーの車体に「お会計額の最大20%戻ってくる」とシールを貼らせるなどしてPRを繰り広げたPay Payを使ったキャッシュレス決済普及事業は、ポイント還元として約1億9000万円分あると見込んでいましたが、7700万円分にとどまりました。

市は、市内で買い物のとき、スマートフォンでPay Payのキャッシュレス決済をすれば、買い物の金額の20%がPay Pay社よりポイント還元される事業を2月中に実施。Pay Pay社は、ポイント還元した分を市に請求するので、もともとは市が負担するお金です。

こうしたポイント還元は通常、会社が自助努力でおこなうべきところですが、市とPay Pay社の協定で市が公費負担する約束をしました。公費の支出ですので議会の議決を必要とし昨年12月の市議会に出された議案にわたしは反対しましたが、賛成多数で可決されました。

ポイント還元用に予算化された約1億9000万円ですが、実際に使われたのは約7700万円で、見込み額の4割ほど。残った1億1300万円は返納する手続きをとります。

ただし、バスやタクシーの車体を“動く広告”に見たて、「松阪市×Pay Pay 対象店舗でPay Pay残高でお支払いすると、お会計額の最大20%戻ってくる」などと書いた大量のステッカーやポスターなどの広告物には380万円使われています。一大キャンペーンでしたが、市が期待したようにはいきませんでした。
なぜなのでしょうか。

高齢者に勧めたいとして開催されたスマホ講習

市は「高齢者の方への後押し」として、1月にはスマホを使っていない人や初心者向けにスマホ講座を市内15会場で計33回(相談会を含む)開催しましたが、各会場はガラガラ。飯南コミュニティセンターや橋西地区市民センター会場での参加は各7人。参加者はすべての会場を合わせても127人で、一会場につき平均3・8人でした。

スマホの使い方を教えてもらったばかりの高齢者が、セブン・イレブンに行き、ATM画面にスマホを照合しながら操作して入金しておかなければならないなど、スマホ初心者にはハードルの高い事業でした。このため、いまもガラケーしか使えない人や、スマホに慣れていない人には評判が悪かったようです。

そもそも高齢者にはなじめない事業だったし、Pay Pay社1社だけに1億9000万円もの税金が投じられることに不公平さを感じているという市民の声がたくさん寄せられました。

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