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『あしたてんきになあれ』 家裁の面会交流原則実施論の根底にある発想は偏見がひどすぎる

 父母が離婚をすれば、子は、どちらかの親と暮らすことになります。そこで安定した生活を築いていきます。
 一緒に暮らさない親とは面会交流を行うことによってつながりを確保することになります。
 問題なのは離婚する(した)夫婦であることからこの面会交流がうまく行かないことです。
 特にDV案件では面会交流そのものが実施困難です。

 ところが家庭裁判所は、子は親に会いたがっている、親子は交流した方がいいという命題を金科玉条のごとく、言ってきます。
 まさに面会交流原則実施論を絵に描いたような押しつけぶりがあります。

 ここに家裁が利用している書籍があります。
『あしたてんきになあれ』


 子どもはパパに会いたいのにママが…

という展開です。ある日突然、きっぱり簡単に離婚できてしまった中でパパが家を出て行き森の中へ行ってしまうという設定です。

 離婚原因がいろいろあり、しかも子どもを巻き込むものも少なくない中で、このようなきれいな別居でれば、家裁の事件になることはまれです。この場面設定自体に大分、無理があるなということはさておき この本の主題は 子どもはどの子もパパに会いたい… それを監護親であるママの意向が反映して子がパパに会えない だから監護親にもっと考えろというのがテーマです。

 監護親が極度に非監護親を嫌って、それだけの動機で会わせないという事例ももちろんあります。

 離婚した夫に対する憎悪の念があっても感情としては当然ともいえ、しかし、だからといって子がパパに会いたいというときに会わせないというのはよくないでしょ、ということで、その一般論自体が間違っているちおうわけではありません。
 しかし、「子がパパに会いたがっている」しかし、それを監護親が快く思っていないという事案には、この書籍も意味があると思いますが、一般論に過ぎないものを普遍化してしまってこの内容を一律にすべての事案に当てはめてしまうのは誤りです。

 このような本を読まされる家裁事件の当事者こそ苦痛です。


 どうにも裁判所にはこうした監護親への偏見があるように思えてなりません。
 面会交流原則実施論を妨害する敵扱いのような感じさえ受けます。
 家裁(裁判官、調停委員、調査官)には、当事者の主張にもうちょっと耳を傾ける必要があります。

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