- 2021年03月11日 18:18
東京オリパラはハイブリッド開催で ~復興支援と新型コロナに打ち勝った証として~
1/2"リスクの伝道師"SFSSの山崎です。毎回、本ブログではリスクコミュニケーション(リスコミ)のあり方を議論しておりますが、いまだ1都3県で新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が解けないなか、今月末にも決断がせまられる東京オリパラの開催形式について考察したいと思います。なお、世界中でCOVID-19により亡くなられた方々に謹んでお悔やみ申し上げるとともに、治療中の方々に心よりお見舞い申し上げます。
まずは、東京オリパラ大会組織委員会の新会長に就任した橋本聖子氏の、五輪開催にむけた見解を以下でご一読いただきたい:
◎橋本聖子新会長「無観客五輪は想定せず」...再延期は「国民に受け入れられない」
"東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子新会長(56)が26日、東京都内で読売新聞などのインタビューに応じ、無観客での大会開催は現時点で想定していないことを明らかにした。「新型コロナウイルスの感染状況にもよるが、他の大会は観客を入れていて、なぜ五輪・パラは入らないのかと思われる」と述べ、観客を入れた形での開催を目指す考えを示した"
読売新聞オンライン 2021/02/27
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210226-OYT1T50345/
オリンピックに7度も出場した橋本聖子氏だからこそ、アスリートたちにとって五輪が開催されないことの価値損失リスクがよくわかっておられるのだろう。アスリートたちが人生をかけて挑んできたオリンピック・パラリンピックへの出場という夢は、かけがえのない名誉=価値観であり、これをスポーツにとくに興味のない市民があえて阻止する理由はまったくない。東京オリ・パラをどう開催するのか考える際に、忘れてはならないのは、一生に一度しか機会が与えられない地元開催の五輪における「アスリート・ファースト」なのだ。
実は東京オリパラを人生に一度の価値観と感じているのは、出場するアスリートだけではない。大会関係者(会場で活躍する審判・競技場管理者・ボランティアなど)、日本のスポーツ振興やアスリートの育成に尽力してこられた方々、スポーツメディア関係者、会場周辺の宿泊業者・観光業者・お土産/飲食業者さんたち、五輪アスリートを起用したスポンサー、25日から始まる聖火ランナーの方々、さらに最も重要な五輪観戦を楽しみにしている観客/スポーツファンにとっても、五輪開催がなくなることの損失リスクは、はかり知れないものだ。
TOKYO2020の大会ビジョンは何なのか、いまいちど「3つの基本コンセプト」を確認いただきたい:
https://tokyo2020.org/ja/games/games-vision/
全員が自己ベスト
万全の準備と運営によって、安全・安心で、すべてのアスリートが最高のパフォーマンスを発揮し、自己ベストを記録できる大会を実現。
世界最高水準のテクノロジーを競技会場の整備や大会運営に活用。
ボランティアを含むすべての日本人が、世界中の人々を最高の「おもてなし」で歓迎。多様性と調和
人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩。
東京2020大会を、世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする。未来への継承
東京1964大会は、日本を大きく変え、世界を強く意識する契機になるとともに、高度成長の弾みとなった大会。
東京2020大会は、成熟国家となった日本が、今度は世界にポジティブな変革を促し、それらをレガシーとして未来へ継承していく。
本ブログで繰り返し申し上げたところだが、再度解説させていただきたい。
市民の外出・移動・旅行・イベント開催などを無理に止めることは、新型コロナ感染症のリスク低減策としては優先順位が低い愚策(経済損失リスクが大きすぎる)であり、もっと市民が個人レベルで容易に、しかも安価にできるリスク対策を優先すべきということだ。
すなわち、東京オリパラを「安全・安心」な(安心・安全ではない)大会にするために、①外出時・会話時のマスク着用、②頻繁な手洗い・消毒、そして予防策の切り札、③ワクチンの3つが優先されるべきなのだ。
- 山崎 毅(食の安全と安心)
- 安全第一、安心は二番目であるべき



