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拉致・ロケット・尖閣問題/「外交無力」棚に上げ改憲議論は言語道断

 9条改憲や集団的自衛権の行使を主張する勢力から軍事的対応の強化を求める乱暴な議論が出ています。

 自民党の安倍晋三総裁は7日の民放番組で北朝鮮のロケット問題を例に、「日本に落ちるミサイルは迎撃するが、グアムに飛んでいくミサイルはパスするのか」「落とさなかったらその瞬間に日米同盟は終わる」と述べ、集団的自衛権を使って米国に向かうミサイルを撃ち落とせと主張。日本維新の会の石原慎太郎代表も10日、都内の演説で拉致問題を取り上げ、「9条のおかげで自分たちの同胞を見殺しにした」などとでたらめな9条攻撃を展開しました。

 安倍氏は領土問題でも「民主党の外交敗北の結果。同盟関係をずたずたにし日米の絆を失った。それを見て取った国々がいま日本を侮っている」と強調。「政権を奪還して日米同盟関係の強い絆を回復し、強い外交力を復活していく」と述べています。

 しかし、北朝鮮問題では6カ国協議参加国の中で、日本だけが独自の交渉ルートを持たないことが解決を遠ざけてきました。領土問題では尖閣の領有権の主張を棚上げしてきた歴代自民党政権のだらしない外交態度こそ問題です。「日本に欠けているのは軍事力などではありません。『外交無力』こそ一番の問題です」。(日本共産党の志位和夫委員長)

 侵略戦争の反省を投げ出し、改憲で公然と海外派兵への道を踏み出すことこそ東アジアの平和を壊す最悪の対応です。

 改憲の狙いが海外での武力行使にあることは安倍氏自身が明示しています。「国民の意識も進歩したとはいえ、海外での紛争にいっしょに米国と肩を並べて武力行使をするという意識には、至っていない」(2005年10月)と集団的自衛権の行使を可能とすべきだと述べています。自らの「外交無力」で緊張した状態をつくっておきながら、それを改憲の口実にするのは言語道断です。(中祖寅一)

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