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強制起訴

というわけで民主党の小沢元代表が指定弁護士によって強制起訴されたわけであるところ、この「強制起訴」というのは何が強制で何が普通の起訴と違うのかという声あり。まあ要するに検察審査会の起訴相当という議決を尊重して指定弁護士は起訴しなければならない、起訴すべきことが強制されているという趣旨であって、普通の場合に検察官が起訴するかしないかを自由に決めることができる(起訴便宜主義)のと違うということであろう。で。
民主党の川内博史衆院議員
「冤罪(えんざい)の可能性がかなり高い。指定弁護士は法的には起訴しない判断もできた。無罪だと分かっていて起訴したのなら、弁護士法違反の疑いが出てくる」
(「政界おもしろコメント集」MSN産経ニュース)
つ「検察審査会法(昭和23年法律147号) 41条の10 指定弁護士は、速やかに、起訴議決に係る事件について公訴を提起しなければならない。」

ええと一応これに続いて「ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。」という例外規定がついているので検討しておこう。順に以下のとおり。
  • 一  被疑者が死亡し、又は被疑者たる法人が存続しなくなつたとき。
該当しないことは明白ですね?
  • 二  当該事件について、既に公訴が提起されその被告事件が裁判所に係属するとき、確定判決(刑事訴訟法第三百二十九条及び第三百三十八条 の判決を除く。)を経たとき、刑が廃止されたとき又はその罪について大赦があつたとき。
やはり該当しないことは明白ですね?
  • 三  起訴議決後に生じた事由により、当該事件について公訴を提起したときは刑事訴訟法第三百三十七条第四号又は第三百三十八条第一号若しくは第四号に掲げる場合に該当することとなることが明らかであるとき。
これは多少丁寧に見ないといけないのだが、まず刑事訴訟法337条4号は「時効が完成したとき。」、同338条1号は「被告人に対して裁判権を有しないとき。」、さらに同4号は「公訴提起の手続がその規定に違反したため無効であるとき。」。前二者に該当しないことは明白(「裁判権」というのは国際的な裁判管轄とかそういう話)。最後の点についてはすでに報道も繰り返されているとおり起訴議決自体が違法・無効であると主張して行政訴訟を提起していたが、昨年11月25日に特別抗告が最高裁で棄却されたことを受けて取り下げている。同決定は要するに起訴議決の適否は刑事訴訟手続のなかで争うべきということなので、今後の審理で起訴議決自体が違法であったと判断される可能性はある。あるのだが、それは公訴提起したあとにしか決まらないことなので、起訴自体が違法・無効となることが「起訴議決後に生じた事由により」「明らか」とは絶対に言えない。というわけで、この部分も該当しないことは明白となる。

でまあ、見ていただければわかるが同条各号は以上の3点で終わりであって、これ以外に指定弁護士が起訴しないでよい・起訴してはならない場合に関する規定はない。というわけでもう一度。

民主党の川内博史衆院議員

「(中略)指定弁護士は法的には起訴しない判断もできた。(後略)」

(「政界おもしろコメント集」MSN産経ニュース)
民主党には馬鹿しかおらんのかね。

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