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広告にとって理想的なマーケティングとITの融合、その現状

アドテクノロジーの進化と共に現実の話となりつつあるマーケティングとITの融合、、、現状のステータス、そして未来への方向性について業界を率先するアドテク企業、さらにはご存じボストンコンサルティングの役員にまで聞いてみた興味深い記事をアドエクスチェンジャーから。 — SEO Japan

画像を見るここ数年、多くのグローバルな企業でマーケティング部門とIT部門が急接近する現象が起きている。かつて高い壁で区切られていたこの2つの部門をまとめる取り組みは、購入ファネルが平らに伸びてきていることが原因の一つであり、その結果、広告とCRMの境界線が曖昧となったため、決定サイクルの早い段階でタッチポイントを追跡し、管理することが出来るようになった。

この変化へのブランドの対応を調べるため、アドエクスチェンジャーは「大規模な広告スポンサーは、マーケティングとITのプロセスの統合をどのように実施していますか?また、エージェンシーやベンダーにとって、クライアントのテクノロジーのインフラへのアクセスおよび変更は容易になりつつありますか?」と言う質問を数名のソースに投げてみた。

以下に質問への答えを掲載する。

マヌ・マシュー ヴィジュアル IQのCEO兼共同設立者

大規模な広告スポンサーのエージェンシーおよびベンダーにとって、マーケティングとITのプロセスの統合は、マーケティングパートナーのタイプによって左右される。メディアバイイングのエージェンシー、メディアミックスモデリングのエージェンシー、アトリビューションプロバイダー、そして、ダイレクトメールやeメールのエージェンシーには、それぞれ異なる視点で見ていく必要がある。

例えば、ダイレクトメールやeメールのパートナーは、メディアバイイングのエージェンシー等のパートナーよりも、遥かに多くのプロセスを内部のITシステムに統合する。それは、顧客の重複、過去の購入、製品の傾向等に関して、オーディエンスをより深く理解する必要があるためだ。一方、メディアバイイングのエージェンシーは、このレベルの知識や統合は必要とされないことが多い。

統合のレベルは、パートナーのタイプによるものの、クライアントのテクノロジーの統合の全体的なプロセスは、テクノロジーの進歩により、確実に容易になっている。5年前に企業がメディア/ユーザーの分析を始めた当初、メディアのメトリクスにしかアクセスすることは出来なかった。現在、特定のアイテムを見ているのは誰か、何を買っているのか等を把握することが可能であり、新たなデータが生まれ、企業の投資の決定を導いている。


ジョン・ローズ ザ・ボストン・コンサルティング・グループの常務取締役

新しいITのツールに対するニーズは、チーフマーケティングオフィサーにとって、新たな問題となっている。なぜなら、複雑なマーケティングのツールが増え続け、個人のデータに基づいてコミュニケーションを調整することで得られる機会も増加の一途を辿っているためだ。

CMOが新たに直面する重要な課題の中で、どこに助けを求めればいいのか?、そして、協力および支援を望む多くのエージェインシーやマーケティングサービスのプロバイダーの調整を行うにはどうすればいいのか?と言う課題は、新たなデータをベースとしたマーケティングの機会、そして、関連するツールが加わる度に複雑さを増している。

残念ながら、大半のサービスプロバイダーは、CMOが利用する必要がある、統合された一連のマーケティングの媒体および関連するツールのごく一部のみを専門としている。そのため、- たとえ同じエージェンシーの仲間であったとしても – 意図が相反するエージンシーやベンダーを整理する難問をCMOは抱えることになる。

その結果、統合的な能力の構築に関しては内部に、そして、詳細な特定の目的を持つサポートに関しては外部に任せるCMOが増えている。ITおよび関連するツールの観点では、- 統合したメディアミックスとパフォーマンスの管理ツールは内部に、そして、具体的なメディアおよびコンテンツのデータ分析/データ収集ツールは外部に提供を求めている。


ナンシー・マゾウク TagManの最高リスク管理責任者

優れたデジタル広告スポンサーは、マーケティングおよびITの仕組みを統合するのではなく、合理化している。なぜなら、大規模なデジタル広告スポンサーは、マーケティングとITの間に存在する依存を理解しているためだ。サイトの読み込み時間で1秒失うごとに、収益を1-7%失うことを示すケーススタディが数多く発表されている。ウェブサイトから多くの収益を得ている大型の広告スポンサーにとっては、0.5%のロスは大金に値する可能性がある。このタイプのデータは、マーケティングとITの明らかな関係を表している。基本的に、ITにとってプラスになることは、マーケティングにもプラスに働く。これは、ITとマーケティングが対立する必要性を示唆する従来の考え方とは異なるコンセプトである。マーケティングのイノベーションを支持する強固なテクノロジーの基礎を持つことは、サイトのパフォーマンスやその他のインフラの要素にネガティブな影響を与えるわけではなく、現在のデータをベースとした時代において、一流のデジタルブランドを主導する役割を持つ。

現在、デジタル広告に多額の資金を投じる会社は、ITおよびマーケティングの効率面に投資を行い、徹底的に管理されたITのフレームワーク内で、エージェンシーとベンダーにアジリティを与えている。マーケティングとITがイノベーションおよびコアの事業を支える共通の目標を持ち、お互いを支え合うのが理想的である。


ザック・ロジャース

この記事は、AdExchangerに掲載された「Are Advertisers Living the Dream of Unified Marketing and IT?」を翻訳した内容です。

一読した感想は、まだまだ試行錯誤中なんだな、ということでした。個々の分野においた特化されたツールが開発されている現状、最終的にはそれらを網羅した統合ソリューションが生まれてくるのでしょうが、範囲が広いだけに時間はかかるかもですね。とはいえ、今から始められることは始めておかないと、時代どころか顧客にも取り残されてしまう可能性が大であることはお伝えしておきたいと思います。 — SEO Japan

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