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金持ちの税金を安くするだけで東京はアジアで圧倒的に一人勝ちできる

12月16日に衆議院議員総選挙と東京都都知事選挙が行われる。世間では衆院選の話題で持ち切りで、すっかり影に隠れてしまった都知事選だが、筆者はこちらの方に注目している。というのも、最近のグローバル経済は、国単位というよりも都市間の競争だし、企業はどんどん多国籍化し、国とはそれほど利害が一致しなくなって来ているからだ。そして、日本の国政は、残念ながら自民党になっても、民主党になってもそれほど変わらないと、なかばあきらめている。変わる可能性があるとすれば、それは世界最大の都市である東京が変わることだろう。

世界のメガ・シティーの人口
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昨日発売されたビジネス情報誌週間SPA!に掲載した論文「法人税特区で東京はアジアで圧倒的に一人勝ちできる。お台場カジノに期待!」にも書いたことであるが、東京の経済規模は圧倒的である。国連の調査によると、神奈川、千葉、埼玉などを含めた東京圏をメガ・シティーとして見ると、人口は世界最大で、GDPも世界最大である。さらに、これは2025年でも変わらないという。東京圏のGDPは、すでにカナダやスペインよりも大きいのだ。東京都単独のGDPでも90兆円も有り、これは韓国やオーストラリアに匹敵する。

しかし、この数年間というもの、東京はアジアの「都市間競争」で劣勢である。シンガポールや香港などに多国籍企業のアジア拠点は移っているし、メーカーの研究開発の拠点も韓国や台湾の都市に移っている。外資系金融機関は、この数年で多くの機能を東京からシンガポールや香港に移した。そしてなにより、多額の個人資産と高額所得を有する、日本の富裕層がシンガポールや香港に移住しているのだ。理由は一にも二にも税金である。

これらのアジアの都市は、企業や優秀な人材を惹きつけるために税金を安くしているのだ。所得税も法人税も10%台である。日本は、法人税は40%、所得税の最高税率は住民税と合わせて50%だ。これでは誘致どころか、優良企業も金持ちも出ていってしまう。こうして日本の税収が減るのだから、結局のところ福祉へ回せる金が減るので、弱い物へしわ寄せが行くのだ。

筆者は、香港やシンガポールなどの、勝ち組になっているアジアの都市をよく知っているが、東京がダントツで魅力的な町である。レストランも最高だし、治安もいい。四季もあるし、香港みたいに空気も汚くない。だから、税金だけ他のアジア諸国に揃えれば、東京はアジアの中であらゆる点で圧倒的に魅力的な町になるのだ。税金だけふつうにすれば、アジアの富裕層がどっと流れ込んできて、東京はバブルさながらの景気になるだろう。のろのろする国政に期待する前に、東京が政府に圧力をかけて、法人税特区などで、こうした正しい政策を先にやってしまえばいいのだ。これが日本全国に波及すれば、その経済効果は極めて大きなものになる。

世間では、日銀が日本の株とか不動産を買えとか、まことにおかしな議論がされているが、こうやって世界中から金持ちを集めて、金持ちが日本でいろいろなものを買えばいいのである。それがまっとうな経済政策であり、政治だ。民間の自律的な活力なくして、日本経済が復活することはない。

東京都知事選であるが、現在のところ前東京都知事の石原慎太郎氏に後継指名された現副知事の猪瀬直樹氏が最有力だが、猪瀬氏はこうした日本経済の問題点をよく理解していると聞く。東京が変われば、日本が変わるのだ。そして、日本は税金さえふつうにすれば画像を見る、アジアの中で圧倒的に一人勝ちできるポテンシャルを秘めているのだ。

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