■娯楽・メディア大手のウォルト・ディズニーは3日、年末までに北米に展開するディズニーストア60店を閉鎖することを発表した。
消費者の買い物の仕方の変化にパンデミックの影響もあり、同社のデジタル・トランスフォーメーション(DX)戦略で物販をインターネット通販に力点を移す考えだ。
ディズニーストアは世界に約300店あり、今回の店舗スクラップで2割にあたる店舗を閉鎖することになる。店舗閉鎖は北米にとどまらず2021年以降、ヨーロッパなど海外にも広がる可能性がある。
現段階では閉鎖する具体的な店舗リストは明らかにしていない。ディズニーは2019年、大手チェーンストアであるターゲットと提携して、店舗内にディズニー・キャラクターのグッズだけを扱うショップ・イン・ショップを展開している。
こうした「店舗内ショップ」すでに50ヶ所以上に設置されており、今後も店舗内店の拡大が予想されている。
一方、スクラップが目されているのはモール内にあるディズニーストアだ。特にコロナ前からJCペニーやシアーズなど低迷していた大手チェーンストアが撤退し、中小のアパレルチェーンの退所が目立っているショッピングモール。
アマゾン・エフェクトで空洞化が進んでいる上、パンデミックで一時的に閉鎖されたことで顧客のモール離れが進んでいるのだ。
増え続ける空きテナントに集客が落ち続け、さらに廃業するテナントショップやモールから撤退するチェーンが後を絶たず負の連鎖が続いている。
子どもたちにとってワクワクする世界観を持つディズニーストアも、砂漠化するモールに出かける目的が希薄化している。
リストラや合理化が図られるディズニーストアにもDXが進みそうだ。
お客がアプリでスキャンしながら買い物を行うモバイル・チェックアウトがディズニーのお店でもテストが行われている。
モバイル・チェックアウトはレジ待ち時間を短縮するだけでなく、人との接触を最小化することで新型コロナウイルスの感染拡大の防止にもなるのだ。
テストが行われているのはロサンゼルス郊外アナハイムのディズニーランド・リゾートにあるダウンタウン・ディズニー・ディストリクト (Downtown Disney District)のワールド・オブ・ディズニー。
フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにあるマウスギア・アット・エプコットやディズニー・ポップ・センチュリー・リゾートのエブリシング・ポップ・ショッピング・アンド・ダイニングなどでもアプリを介してショッピングできるモバイルチェックアウトを実験している。
ディズニーキャラクター関連のグッズ販売店で行っているモバイル・チェックアウトはディズニーの専用アプリである「マイ・ディズニー・エクスペリエンス(My Disney Experience)」を起動し、アプリ内にある「マーチャンダイズ・モバイル・チェックアウト(Merchandise Mobile Checkout)」をタップして始める。
該当する店舗を選び、プラス・ボタンを押してカメラ機能にする。購入したい商品バーコードをスキャンし、アプリ内にあるカートに入れていく。買い物が終われば「チェックアウト(Checkout)」をタップし、クレジットカードやデビットカード等の支払い方法を選び「購入(Purchase)」ボタンを押して決済を行う。
決済後はQRコードが表示されるため、キャストメンバーである専任スタッフに見せ商品を確認すればOKだ。
なおお客がスキャンしながら行う買い物では万引等の不正使用を避けるため、半透明のモバイル・チェックアウト用バッグに商品を入れていくことになる。
いまのところディズニーストアにはまだ導入されていないが、非接触な買い物のニーズが高いため導入は時間の問題だ。
子どもたちにとって楽しい仕掛けのある体験型ストアもコロナやDXのトレンドによりリアル店舗の最適化を図る必要に迫られているということだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当社クライアントに将来の流通について考察してもらうため、よく「芦田愛菜ちゃんが初孫と一緒に買い物するとき」を考えてもらっています。マナちゃんより時系列ではちょっと手前になりますが、アイちゃんが初孫にプレゼントを贈るミライを考えてもらうのもいいかもしれません。今後の展開によっては世間から残念なレッテルを貼られたり(肉食系とか)、裁判で泥沼化したりで...例えば孫と一緒に気軽に買い物もできなければ、卓球もできないかもです(悲しいなぁ)。
でもディズニーストアで発見したミニーちゃんのピンクのラケットに歓喜して、ディズニーの専用アプリを起動。タップして台湾に住む孫娘に贈ります(涙)。1時間後、LINEで見つけた「謝謝」に、ガッツポーズで小声の「サーッ!」。30年後のディズニーストアで、泣き虫愛ちゃんを見ることになるかもしれません。その時にはさんまさんもこの世にいないかもしれませんし、ちっちゃい頃、泣き虫だったということを知らない世代ばかりでしょう。
ところで我々が考えなければならないのは丸顔の初老の女性より「ディズニーの専用アプリ」がどのハードになるか?です。2051年もスマホ?それとも...