政府の特別給付金が支給され、ネット注文した商品を店舗や駐車場で受け取る即日サービスの利用が売上を支えた。
売上高は前年同期から21.1%の増加となる283.4億ドルだった。純利益は同65.8%の増加となる13.8億ドルだった。
値引きをせずに集客できたことで粗利益率は26.8%となり、前年同期の26.3%から0.5ポイント増加した。一般販売管理比率は19.2%と前年同期から0.1ポイント抑えた。
これにより営業利益が前年同期から53.6%も増加したことで利益を大幅に増やしたのだ。既存店・売上高前年同期比は20.5%の増加だった。
ターゲットの年末商戦期(11月と12月)の既存店ベースは17.2%の増加だった。
ターゲットCEOのブライアン・コーネル氏は2日、CNBCの番組で「1月の売上には驚かされました」とし「既存店ベースで30%以上の増加となるような1月は今後20年ないと思います」と述べた。政府は1月、コロナ対策で国民1人あたり最大600ドルの支給を行っていた。
ターゲットの既存店ベースの内訳は客数が6.5%の増加となり、客単価は13.1%の大幅な増加だった。既存店ベースのうち店舗によるものは6.9%の増加となり、オンラインを介しては13.6%の増加となった。
ターゲットのオンライン売上高は前年同期比で2倍以上となる118%の増加となった。オンライン売上でも店頭在庫から出荷されるオンライン売上が90%以上を占めたという。
これには当日宅配サービスや店舗の専用駐車スペースで受け取るカーブサイド・ピックアップ・サービス「ドライブ・アップ(Drive Up)」、ネット注文品を店内のカウンターで受け取るボピスの「オーダー・ピックアップ(Order PickUp)」があり、これらの即日サービスは前年同期比で212%の増加となった。
なかでもドライブ・アップが前年同期比500%以上の増加となりオンライン成長を支えた。
売上全体に占める店売上は77.9%(前期は84.3%、前年同期は87.7%)とこれまでで最小となり、オンライン売上はこれまでで最大となる22.1%(前期は15.7%、前年同期は12.3%)となっている。
一方、オンライン等で新規客の利用が大幅に増えていることでターゲットのプライベートブランドカードの「レッドカード(RedCard)」利用率は減少傾向となっている。
クレジットカードやデビットカードのレッドカード普及率は21.7%となり、第3四半期の20.5%ほどではないものの前年同期の23.3%から大幅に減少した。
ターゲットの2021年1月通期の売上高は前年同期比19.8%増となる935.6億ドルとなり、純利益も同33.1%増となる43.7億ドルだった。
既存店ベースは19.3%の増加となり内訳は客単価が15.0%増、客数は3.7%の増加となった。店売りは7.2%増、オンラインは12.1%の増加となった。ターゲットの売上高に占めるオンライン売上は17.9%に達している。
ターゲットは国内に1,897店を展開しており、その内訳はスーパーセンター業態など4,760坪以上の大型店が273店(前期から変わらず)、1,400坪~4,760坪未満の通常のディスカウントストア・フォーマットは1,509店(前期から横ばい、前年同期からは4店舗の増加)となっている。
「フレキシブル・フォーマット(flexible format)」と呼ばれている1,400坪以下の小型店は前年同期から24店舗増やし119店舗となった)。
ターゲットは先週、アップルと提携し店舗内にミニ・アップルストアを導入することを発表した。まずは17店舗にアップルの店舗内店舗を開設し、秋にはアップル部門を導入した店舗を増やしていく。
ターゲットのブランド部門戦略は他にウォルト・ディズニーと提携したミニ・ディズニーストアや全米に1,000店舗以上を展開するコスメ専門チェーンのアルタビューティー(Ulta Beauty)と提携したショップ・イン・ショップがある。
ターゲットは昨年10月、ジーンズ・ブランドのリーバイスの部門を拡大することを発表している。
トップ画像:ターゲットは先週、アップルと提携し店舗内にミニ・アップルストアを導入することを発表した。メーカーと提携したブランド部門戦略はベストバイが前にやっていたことだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤はアップル信者ではありませんが、iPhoneなど多数のアップル製品に囲まれています。アイフォンにiPad、AirPods、MacBookまであります。で、これらのシリーズでも全て「プロ(Pro)」で揃っています。
Apple Watchシリーズにもプロが加われば多分、買います。アップルでは何を持ってしてプロと定義されているのかは知りません。どうせ買うなら「(シリーズ中)一番ええやつ」というお金に物を言わせる(おっさんやおばさんにありがちな)それほど深く考えない買い方ですね(笑)。プロ=プロフェッショナル=専門家(もしくは玄人)という、バイアスに影響されているのはほぼ間違いないと思います(爆)。
ぺこぱさんの「突っ込まないツッコミ」なら「マウンティングしない自己満の買い物なら、それもいいだろう」ということになりますね。松蔭寺さんほど全然、上手く言えませんが、とりあえず自分を許そうと。アイパッド・プロはターゲットで購入したので、Apple WatchProが出てならミニ・アップルストアで買っちゃいそう。
メーカーと提携したブランド部門戦略はベストバイが前にやっていたことです(今もありますね)。導入コストはそれほどかかりませんが、ターゲットの売上に大きく寄与します。