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「国民の側に立って権力を監視しなければならない」公明党伊佐進一衆議院議員

画像:ⒸJapan In-depth編集部

安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)

【まとめ】

公明党はワクチンと治療薬PTをいち早く立ち上げ、アストラゼネカ社のワクチン国内製造の道筋をつけた。

・オリンピック開催の鍵は、途上国含めた国際的なワクチン接種の枠組みが必須。

・公明党は与党慣れせず、国民の側に立って権力を監視しなければならない

緊急事態宣言下、相次ぐ国会議員の不祥事。そして官僚の接待疑惑。政も官も国民の信頼を裏切り続けている。そしてこのコロナ禍だ。なかなか減らない感染者、続く時短営業、国民の我慢も限界に近づいている。与党内にあって、公明党はこの現実をどう受け止めているのか?公明党の議員として、伊佐氏に率直な声を聞いた。

伊佐進一衆議院議員は、東京大学工学部宇宙工学科卒、文部科学省を経て、2012年初当選(大阪6区)現在3期目だ。第4次安倍第1次改造内閣で財務大臣政務官、現在、衆議院厚生労働委員会理事である。

冒頭伊佐氏は、「自民党と公明党は意見に多少の方向性の違いがある時、侃侃諤諤、議論している。しかし、世の中に(議論の結果が)出ていくときには自公でまとまったものが出ていく。公明党が自民党や政府と調整してきたことをもっと発信した方が良くわかってもらえるのではないか。党の発信を変えていこうと思う」と話した。伊佐氏は党の宣伝部長でもある。

■ 政府のコロナ対策

政府の新型コロナ感染症対策について伊佐氏は、「今のところ何とか持ちこたえている。アメリカやヨーロッパの死亡者と比べ、日本のそれは桁違いに少ない。ダイヤモンドプリンセス号の時、世界中から日本は心配されたが、その後武漢経由のウイルスは消滅し、今流行っているのはヨーロッパ型だ。数字だけ見ると日本は最悪の状況にはなっていない。感染対策はしっかり行われている」と評価した。

一方、国民最大の関心事であるワクチン供給だが、伊佐氏は、「当初政府とワクチンを供給する海外の製薬会社との交渉はうまくいってなかった」という。

そうした中、公明党はワクチンと治療薬の開発するためのプロジェクトチームをいち早く立ち上げて課題の洗い出しをした。

「ワクチンの国内生産について、(日本の製薬メーカーは)承認されるかわからないのに製造ラインに何千億円もの投資はできないと言っていた。臨時国会での法改正も、そもそもはアストラゼネカ社が公明のPTに来たときから始まった。(ワクチンの)製造ラインは国が予備費使ってでも面倒みなければいけないとか、副作用にについて補償は国が全面に立たないといけない、などの質疑の中で予防接種法の改正につながった」と述べた。

アストラゼネカ社のワクチンが日本で製造することになった背景には、公明党のこうした活動があった、との考えを示した。

一部のワクチンが日本国内で製造されることは福音であるが、日本がワクチンを開発出来ないのは何故か。

それに対し伊佐氏は、日本では大阪大学がレベルの高い開発を続けていることを紹介し、「後進のワクチンはより高い品質の物になる可能性がある。一度にたくさんのワクチンが製造できるような研究もしている。そうした研究には、国立研究開発法人日本医療研究開発機構を通じて国のお金がついている」と述べた。

ワクチン接種担当の河野太郎規制改革担当大臣は、高齢者への接種を4月12日から開始する方針を明らかにしたが、これに関し伊佐氏は、「どのタイミングでどのくらい量のワクチンが来るか、接種体制は国と自治体の連携が鍵だ」と述べた。公明としても各自治体の首長、地方議員からヒアリングをし、政府に声を届けていることを強調した。

 オリンピック・パラリンピック

オリンピック開催についても大詰めの議論が続いている。伊佐氏は、「個人的にはやって欲しいと思っているが、世界の(新型コロナの)状況を見極めていかねばならない。感染症は国際協調していかねば克服することは出来ない」と述べた。

ワクチンを共同購入し、低所得国も含めてワクチンを広く供給する国際枠組みである「COVAX(COVID-19 vaccine global access facility:コバックス)ファシリティー」に日本政府が資金を拠出するようプッシュしたのも公明党だと強調した。

「こうした国際協調がなければオリンピック開催には繋がらない。世界が一つにまとまる大事な祭典だし、希望を与えることが出来る。全豪オープンはアンダーコントロールで成功した。工夫しながら準備すればやっていけると思う」と述べた。

▲写真 ⒸJapan In-depth編集部

■ 政治の気の緩みと官僚の接待疑惑

国民が自粛生活を強いられている中、国会議員の飲食問題や官僚の接待疑惑についての意見も聞いた。

伊佐氏は、「公明党の中でも遠山清彦前議員がああゆう事態になり、政治に対する国民の信頼をそこねることになった。お詫びしなければならないし、気を引き締めていかねばならない」と述べた。

そのうえで、公務員が気をつけなければいけないのは国民目線から離れていくことだと強調した。

「利害関係者と食事しても便宜をはからなかったらいいだろうという(感覚だったのだろう)。しかし、利害関係者と食事する時点で疑惑の対象になる。たとえ割り勘だったとしても、それは国民目線からみて大分ゆるい。政治もそうだ」と述べた。

公明党の議員は辞職したが、自民党議員は辞職していない。この点はどう思うのか。

「党が処分できることは党籍剥奪や離党勧告などだ。議員辞職は本人の決断。遠山氏に関しては党がこうしろと言ったわけではなく、彼自身が決断した。公明党らしさを公明党の議員として出したかったんだと思う」と述べた。

官僚の綱紀粛正については、

我々(政治家)が行動で示していかねばならない。(公明党は)与党慣れしてはいけない。永遠の野党であるべき。国民の側に立って、権力を監視しなければならない」と述べた。

政治家が自ら律することが、役人に対するメッセージになるということだろう。

いずれにしても、総務省官僚の接待疑惑に関し、野党側の追求は続いている。山田内閣広報官もその渦中におり、問題はまだ尾を引きそうだ。

「李下に冠を正さず」という言葉がむなしく響く。有名無実化していている国家公務員倫理規定を一体どう公務員に遵守させようというのか?国会で徹底的に議論してもらいたい。今が公明党の存在意義を示す時だろう。

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