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総選挙の争点6 驚き・桃の木・片山さつきの憲法解説 やはり安倍自民党は徴兵制を目論んでいる

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憲法 第三版 [単行本] 芦部 信喜 (著) 司法試験受験生なら誰もが持ってる基本書中の基本書。片山さんが卒業してから出た本だから、彼女はこれさえ持ってないんだろうなあ。。。



 で、ですね、さらに猛烈にひどいのは、片山議員が引用している昭和44年の最高裁判例って、博多駅テレビフィルム提出命令事件」って言って、デモの状況を撮影したテレビ局のフィルムを刑事事件の証拠として裁判所が提出させることが、報道機関の報道の自由を侵害するかという問題に関する判例なんです。

 公共の福祉に関する判例でもないし、もちろん徴兵制だの奴隷的拘束の禁止だのと全然関係ないんですよ。

 この人、実は芦部先生の憲法の授業なんてほとんど出たことがなくて、たまたま手元に残っていた全く関係ない判例の話を持ち出してるんとちがうんですか、ほんまに。

 それでいて、この判例に対する芦部先生の解説が、彼女の記憶では

「公共の福祉」については、何がこれに該当するかが抽象的すぎるので、何が人権侵害となり、何がならないのかもう少し、判断しやすい文言であれば、ということはたしかにおっしゃっていました。

というんです。それだから、自民党の憲法案で人権を制限するのが正当化されると言いたいようなんですが、なんなんだ、この根拠薄弱ぶりは。

 そもそも芦部先生が何が人権侵害かを明確にした方がいいとおっしゃったとすれば、それは基本的人権の侵害を許さず、より確実に保障したほうがいいという意味に決まっているじゃないですか。もう、片山議員は我田引水もはなはだしいというか、妄想も極まれりというか、話になりません。 

 だいたい、よりによって芦部先生をだしに使って基本的人権の侵害や徴兵制を正当化するとは言語道断!

 品が悪くて申し訳ないのですが、もう一回いわせてください。

 お前だけは芦部先生を語るな!

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憲法学 1 憲法総論 [ハードカバー]芦部 信喜 (著) 



 そして、このあと、片山議員の記事は急に徴兵制の話に飛びます。勉強ができるということと、賢いということはこうも違うという見本のような人で、もう論理の飛躍が本当に理解しがたいのですが、片山議員のこのエントリーはこう続きます。

 また、自民党の憲法改正案の18条ですが、
 現行18条「何人もいかなる奴隷的な拘束も受けない。犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない」
 よりも、弱まったということは、決してなく、むしろ、どういう拘束が今の時代ありうるのかと考えたうえ、次のように明確化しております。

 改正案「18条(身体の拘束及び苦役からの自由)
  1、何人も、その意に反すると否とにかかわらず、社会的または経済的関係において、身体を拘束されない
  2、何人も、犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させなれない。

 この方が、借金のかたに無理やり身柄を取られて拘束される場合に、それが「奴隷的かどうか」などという抽象的基準で悩む必要がない、使える条文であると思いますが。しかも、意に反しても反してなくても、身体の拘束はすべてだめ、といっているわけで、むしろ強まったとも言えます。

 あのですね、借金のかたに無理矢理身柄を取られて拘束されないように、自民党の憲法案を作ったんですか?そんなこと誰が悩んだんですか??

 そんなヤミ金か暴力団みたいな行為の禁止など、憲法に規定しなくても、刑法の逮捕罪・監禁罪・誘拐罪などでまるで問題なく処理できていますがな。もう言っていることが牽強付会過ぎてめちゃくちゃです。

 そもそも自民党案の問題は、現行憲法では「何人もいかなる奴隷的な拘束も受けない」と無制限、無条件に奴隷的身柄拘束を禁止しているのに、自民党案では「社会的または経済的関係において」は身体を拘束されない、と限定を加えてしまっていることなんです。

 それを鋭い人権感覚を持つ方々が、次々と批判しているわけですよ。

 なんで、禁止される身柄拘束にそんな制限的文言を入れる必要があるのか。まさに、徴兵制は社会的または経済的な関係における身体の拘束ではなく、国民の義務としての「法的な拘束」なのだと正当化するためなのです。

 それが証拠に、自民党改憲案は「憲法前文において『国を自ら守る』と規定するとともに、憲法第9条の2第3項として、国が『国民と協力して』領土等を守ることを規定しています。もう、徴兵制は自民党改憲案にしっかり組み込まれているのです。

 それを、「社会的または経済的な関係」といれておけば借金のかたに拘束されませんから、良いでしょう?だなんて、そんな子供だましの説明をだれが信用するんですか。

 そして、片山さつき議員は最後にこう言います。

だいたい、9条2項が現状なれば、「兵」自体が存在しないことになっていますから、徴兵はありません。

 兵が存在しない今は徴兵はない。まさに、今の日本国憲法9条の素晴らしさを、片山議員は図らずも自白してしまっています。

 しかし、安倍自民党の改憲案は自衛隊をなくして国防軍を創設します。つまり、この国に「兵」ができるのです。

 ですから、安倍・片山自民党は、するのです。徴兵を。

 皆さん。あなたか、あなたのお子さんか、大事な人が徴兵される世の中。あなたはそんな世の中にするような自民党を、本当に、本当に選ぶのですか?

総選挙の争点4 安倍自民党の公約「集団的自衛権」で日本の国防軍はアメリカの戦争に参戦する

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