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米国雇用統計のグラフィックス

昨夜、米国労働省から11月の米国雇用統計が発表されました。ヘッドラインとなる非農業部門雇用者数の前月差は季節調整済みの系列で+146千人増、同じく季節調整済みの失業率は前月から0.2%ポイント下落して7.7%となりました。まず、New York Times のサイトから第一報記事の最初7パラを引用すると以下の通りです。なお、この記事はその後差し替えられている可能性があります。

U.S. Adds 146,000 Jobs; Jobless Rate Falls to 7.7%
Shrugging off the effects of Hurricane Sandy and the looming fiscal impasse in Washington, the economy created 146,000 jobs in November, well above the level economists had been expecting.

The report released Friday by the Labor Department also showed the unemployment rate fell to 7.7 percent, the lowest level in four years. But the drop came largely from a decline in the number of people seeking work and counted as officially unemployed.

Among specific industries, the retail sector was especially healthy, adding 53,000 jobs as the holiday shopping season approached. In the last three months, retail employment has increased by 140,000.

One notable point of weakness was the manufacturing sector, which lost 7,000 jobs in the month. Demand from Europe and other overseas markets has weakened recently, while some manufacturing companies have held off on spending as political leaders square off in Washington over how to cut the deficit.

The Labor Department revised job growth in previous months downward somewhat. October growth fell to 138,000 from an initial estimate 171,000, and September's declined to 132,000 from 148,000. Average hourly earnings in November rose 0.2 percent, the report showed.

By the widest measure of joblessness, unemployment also eased slightly: after factoring in people looking for work as well as those forced to take part-time positions because full-time work wasn't available, the total unemployed fell to 14.4 percent in November from 14.6 percent in October.

The report for November was relatively strong, economists said, and showed fewer effects from Hurricane Sandy that had been expected. In Friday's announcement, the Bureau of Labor Statistics said the storm did "not substantively impact the national employment and unemployment estimates for November."

次に、いつもの米国雇用統計のグラフは以下の通りです。上のパネルは非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門、下のパネルは失業率です。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。

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市場の事前コンセンサスでは、来年1月からの「財政の崖」はともかく、ハリケーン・サンディの影響もあって、非農業部門雇用者数は前月差で+100千人増に届かないだろうと予想されていましたので、146千人はかなり強い数字だと受け止められています。歩調をあわせた形で失業率も0.2%ポイント改善しています。クリスマスセールが好調と予想されていましたし、11月の段階から小売業などの消費関連産業の雇用が底堅く推移している結果です。

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+146千人はかなり強い数字ですし、5か月連続で非農業部門雇用者数が雇用改善のひとつの目安となる毎月+100千人を超えて増加しているんですが、それでも雇用の本格的な回復には至っていません。上のグラフはマンキュー教授やクルーグマン教授も着目している雇用・人口比率をかなり長期にプロットしていますが、現在の景気回復局面でほとんど上昇していないのが見て取れます。

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最後に、デフレとの関係で私が気にしている時間当たり賃金の前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。ほぼ底ばい状態が続いていて、サブプライム危機前の3%台の水準には復帰しそうもないんですが、底割れして日本のようにゼロやマイナスをつける可能性は小さそうです。

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