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ワクチンの円滑な接種へ——公明党が果たしてきた役割

厚労相が国会で明言

 2月12日午前、米国ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンの第1便が、ベルギーのブリュッセルから成田空港に到着した。 厚生労働省は14日に特例措置として、このファイザー社製ワクチンを承認。17日から日本国内での先行接種がはじまった。21日には第2便も到着している。 一方で、実際に接種にあたる自治体などの現場からは、医療従事者の人員確保の問題や、ワクチン供給量や時期などの情報不足、国から補助される費用の上限などに不安の声も出ていた。

 医療従事者が遠隔地まで訪問する場合や、接種を受ける側が遠隔地まで移動しなければならないケースでは、移動費用が大きな負担になる。 あるいは離島など人口規模の小さなコミュニティで教条的に優先順位どおりの接種をすれば、コストが何重にもかかるうえ、ワクチンが無駄になりかねない。 2月17日の衆議院予算委員会集中審議では、公明党の中野洋昌議員が円滑な接種に向けて、

必要な費用を国としてしっかり支援することをはっきり示してほしい

と厚労相に要求した。 田村憲久厚労相は

本当にそれが必要であるならば、しっかりと国がご負担をさせていただきますので、どうか住民の方々に接種いただけるような体制を各自治体で組んでいただきたいと思っております

と明言した。 また、中野議員は接種の順位について、現場の裁量を認める方向で進めるように要望。これについても田村厚労相は、十分なワクチンが確保されていることを前提としたうえで、人口500人程度の自治体や、介護施設の職員などを例に、ワクチンを余らせないよう対応してもらって差し支えない旨を答弁した。 中野議員はさらに、EUがワクチンの輸出に対する規制を図っていることなど、各国間でワクチンの争奪戦がはじまっている実情を指摘。輸入に頼るだけでなく、国内での開発・生産体制を加速し、「あらゆる手段を活用」して迅速・確実なワクチン確保を求めた。 田村厚労相は、公明党からこれまでにそれらの提言を受けていることを承知しているとし、

安心できるワクチンが日本でも開発・生産できるよう頑張ってまいりたい

と答弁した。

転換点となった公明党の声

 日本が米国や英国などに比べて、接種開始が約2カ月遅れたのには理由がある。 第1は、これまで自国でのワクチン開発に力を注いでいなかったこと。第2に、本来は治験に長い時間を要すること。第3に、政府が国産ワクチンの開発に力点を置き、海外ワクチンの確保への交渉が滞っていたことだ。

 このワクチン対策が大きく方向転換するきっかけとなったのが、公明党のはたらきかけだった。 公明党は2020年5月の時点で、他党に先駆けて党内に「新型コロナウイルス感染症ワクチン・治療薬開発推進PT(プロジェクトチーム)」を設置。 海外製薬会社とのワクチン確保交渉が進捗していないのは、政府が予備費を活用して予算をつけるという判断をしていなかったからであることを究明した。 7月の参議院予算委員会で、医師でもある秋野公造議員が厚労省に予算確保を促し、答弁に立った当時の稲津久・厚労副大臣(公明党)が「予備費の活用」を明言した。

 これがターニングポイントとなって、日本政府と海外製薬会社との契約へと事態が動きはじめたのだ。 さらに同じ7月、公明党は海外ワクチンの輸入だけに頼ることのリスクを見越し、斉藤鉄夫副代表が加藤勝信厚労相(当時)に、海外ワクチンの国内生産を提言した。 この結果、すでに国内の製薬メーカーがアストラゼネカ社の委託を受けて、同社製ワクチンの製造を開始している。 この2月17日におこなわれた国連安全保障理事会で、アントニオ・グテーレス事務総長は、

世界で供給されている新型コロナウイルスワクチンのうち、75%がわずか10カ国で接種されていて、130カ国以上は1回目の接種も受けられない状況にある(「CNN」2月19日)

と、ワクチンをめぐる不公平が生じていることに警鐘を鳴らした。

G7サミットが声明を発表

 公明党はこうした事態も早くから想定し、ワクチンの公平な普及のための国際枠組みCOVAXファシリティへの参加を日本政府に促してきた。20年夏の時点で、米国やEUが自国優先主義でCOVAXへの参加を見送っていたため、日本も躊躇していたのだ。 この公明党の強いはたらきかけを受けて、日本政府は先進国として一番早く昨年9月にCOVAXへの参加を閣議決定。日本の参加が他国を後押しし、現在では190カ国・地域が参加している。米国もバイデン政権がスタートした直後の1月21日に、参加を表明した。

 WHOと共にCOVAXを主導するGaviアライアンスのセス・バークレーCEO(最高経営責任者)からは、世界の流れを変えた公明党の尽力に対する感謝の書簡が届けられている。 日本時間の2月19日深夜からオンラインではじまった「G7サミット」では、G7全体としてCOVAXファシリティに75億ドルの支援をすることが声明として発表された。 いわば公明党が日本政府の背中を強く押したことが出発点となり、ついに先進各国が世界全体への公平なワクチン供給へ足並みをそろえるに至ったことになる。

 今後、日本国内でのワクチン接種の実施は各自治体がおこなう。ワクチンの確保状況の推移、地域ごとの抱える困難など、大小さまざまな課題が現場で生じるだろう。 その現場の自治体と政府との間の意思疎通を円滑にし、臨機応変に必要な追加施策や対応を国に促すのは、おそらく公明党の役割にならざるを得ない。連立与党であるうえ、全国に3000人の議員のフラットなネットワークを持っているからだ。 あきれたことに野党のなかには、この期に及んで無責任な陰謀論に依拠した〝反ワクチン〟の主張を拡散しているような会派もある。 国会議員と地方議員が素早く連携する、公明党の「チーム3000」に期待したい。

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