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NY市場サマリー(24日)FRB議長証言受けドル下落、米株上昇

[24日 ロイター] -

<為替> 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言で金利が長期にわたり低水準にとどまる公算が大きいと示唆したことを受けドルが下落し、カナダドルや豪ドルなどの資源国通貨に対し約3年ぶり安値を付けた。

パウエル議長は下院金融サービス委員会の公聴会で行った証言で、インフレ目標の達成には3年超の期間を要する可能性があるとの認識を表明。金利が長期間にわたり低水準にとどまるという見通しが再確認された。

ウエスタンユニオン・ビジネス・ソシューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「FRBが軌道を外れないことで経済見通しに対する楽観的な見方が強化され、世界的な経済成長に連動する傾向のある通貨が押し上げられた」と指摘。「ドルは軟化したが、米国債利回りの上昇により下落に歯止めがかかった」と述べた。

カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドルは

対米ドルで2018年初旬以来の高値を更新。

主要6通貨に対するドル指数は90.058と、0.07%低下した。

オーバーナイトの取引で英ポンドは18年4月以来初めて1.42ドルを突破した。

<債券> 長期債利回りが上昇。ただ、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が長期にわたる金利据え置きを再確認する中、伸びは抑えられた。

パウエル議長は下院金融サービス委員会での公聴会で、インフレ目標の達成には3年超の期間を要する可能性があるとの認識を示した。

10年債利回りは1.8ベーシスポイント(bp)上昇の1.3824%。朝方に1.435%と、1年ぶりに1.4%を超える場面も見られた。

2年債と10年債の利回り格差は一時130bpと2016年終盤以来の高水準。その後は3bp拡大の126bp。

OANDAのシニア市場ストラテジスト、エドワード・モヤ氏は、パウエル議長の証言内容は前日とほとんど変わりがなかったとした上で、市場での行き過ぎた動きへの警戒や材料出尽くし感から利回りの伸びが抑制されたと分析した。

この日行われた610億ドルの5年債入札は、最高利回りが0.621%、応札倍率が2.24倍になった。BMOキャピタル・マーケッツでは、応札倍率が平均の2.45倍を割り込むなど「やや軟調な結果になった」と指摘した。

2年債利回りは約1bp上昇し0.125%。30年物の物価連動国債利回りは0.09%。一時0.14%を付けた。10年物の米物価連動国債利回りはマイナス0.796%で、通常国債との利回り差であるいわゆるブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は2.183%。

<株式> 米国株式市場は上昇して取引を終えた。 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受けてインフレ懸念が後退、テクノロジー関連株の売りが和らいだ一方、シクリカル(景気循環)株にシフトする動きが続いた。

ナスダック総合は一時1.3%下げる場面もあったが、午後に入り持ち直し、上昇して引けた。ダウ工業株30種は日中に最高値を更新した。

FRBのパウエル議長は24日、下院金融サービス委員会で開かれた公聴会で証言し、インフレ目標の達成には3年超の期間を要する可能性があるとの認識を示した。金利が長期間にわたり低水準にとどまるという見通しが再確認された格好だ。

トレジャリー・パートナーズのリチャード・サパースタイン最高投資責任者(CIO)は「株式市場の上昇をけん引しているのは財政刺激策やハト派的なFRB、好調な企業決算に加え、3つ目のワクチンが利用可能になる見通しだ」と語った。

米食品医薬品局(FDA)は24日、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、安全かつ有効であることが臨床試験から示されたとするスタッフ報告書を発表した。米国で近く緊急使用が承認される可能性が出てきた。

このニュースを受け、J&Jは1.3%上昇した。

1月下旬にオンライン掲示板「レディット」で話題になり乱高下したゲーム販売ゲームストップはこの日、終盤に急伸し、売買が一時停止された。明確な材料はなかったが約100%高となり、出来高は10日移動平均の倍以上に膨らんだ。映画館チェーン大手AMCエンターテインメント・ホールディングスも上昇した。

米主要株価3指数はいずれも月間で上昇する見通しで、ダウとS&P総合500種は昨年11月以来の良好なパフォーマンスとなるとみられる。

投資家は米国債利回りの上昇とグロース(成長)株への影響に注目してきた。サパースタイン氏は、利回り上昇は株価を圧迫する可能性があるものの、上昇トレンドを妨げることはないだろうと指摘。「10年債利回りの1%から1.5%への上昇が、大型テクノロジー株の保有に影響を及ぼすとは思わない」と述べた。

このところバリュー(割安)株が反発しており、S&Pバリュー株指数は4営業日続伸した。

S&P金融セクターは最高値に上昇。工業、エネルギー、素材など、その他のシクリカルセクターも買われた。

主要テクノロジー関連株が多いS&Pグロース株指数は、バリュエーションを巡る懸念や米国債利回りの上昇、景気敏感株へのシフトを背景に過去数日、圧迫されてきた。

フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、アップルは0.4─1.1%安。マイクロソフト、ネットフリックス、アルファベットは一時の下げから切り返し、上昇して引けた。

電気自動車大手テスラは6.2%高。キャシー・ウッド氏率いる米ARKインベストメントが24日、最近の株価の値下がりを受けてテスラ株を1億7100万ドル追加購入したと発表した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.10対1の比率で上回った。ナスダックでは2.62対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は136億8000万株。直近20営業日の平均は160億1000万株。

<金先物> 米長期金利の上昇とドルの堅調な値動きが重しとなり、続落した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比8.00ドル(0.44%)安の1オンス=1797.90ドル。

米景気回復への期待を背景に、ニューヨーク金融・債券市場ではこの日も債券売りが先行。長期金利の指標である10年物国債利回りは一時1.4%台に上昇し、これが外国為替市場でのドル買いを支援した。金塊は金利を生まない資産としての側面に加え、ドル上昇に伴う割高感も加わって速いペースで下落。午前の早い段階で一時1782.20ドルの安値を付けた。

その後は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長による2日目の議会証言が進むにつれ、長期金利の上昇が一服。金塊相場にも買い戻しが入り、心理的な節目の1800ドル付近でもみ合いとなった。

<米原油先物> 米南部テキサス州などを襲った異例の厳しい寒波による生産・供給網への影響に警戒感が広がる中、米株高につられて買われ、反発した。米国産標準油種WTI4月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.55ドル(2.51%)高の1バレル=63.22ドル。5月物は1.57ドル高の63.00ドルだった。

寒波の影響で閉鎖していた石油供給網の復旧が遅れることへの根強い警戒感が相場の下支えとなった。米エネルギー情報局(EIA)によると、寒波の影響で19日までの週の原油生産は日量110万バレル減少。製油所の原油処理量も2008年以来の水準に落ち込んだと伝わった。

一方で、米株価が史上最高値を更新。景気回復期待を背景にエネルギー需要見通しに楽観的な見方が広がったことも、原油買いを後押しした。

EIAが発表した在庫は、原油が前週比130万バレル増と、ロイター通信まとめの市場予想の520万バレル減に反して積み増しとなった。一方で、ガソリンは横ばい(予想310万バレル減)、ディスティレート(留出油)在庫は500万バレル減(同370万バレル減)だった。強弱まちまちの内容で、発表後には売り買いが交錯する場面もあった。

*内容を追加しました。

ドル/円 NY終値 105.86/105.89

始値 105.82

高値 106.10

安値 105.77

ユーロ/ドル NY終値 1.2164/1.2166

始値 1.2162

高値 1.2174

安値 1.2110

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 92*12.00 2.2249%

前営業日終値 92*29.00 2.1990%

10年債(指標銘柄) 17時05分 97*22.50 1.3722%

前営業日終値 97*25.00 1.3640%

5年債(指標銘柄) 17時00分 98*28.75 0.6021%

前営業日終値 99*00.25 0.5790%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*00.00 0.1250%

前営業日終値 100*00.88 0.1220%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 31961.86 +424.51 +1.35

前営業日終値 31537.35

ナスダック総合 13597.97 +132.77 +0.99

前営業日終値 13465.20

S&P総合500種 3925.43 +44.06 +1.14

前営業日終値 3881.37

COMEX金 4月限 1797.9 ‐8.0

前営業日終値 1805.9

COMEX銀 3月限 2785.9 +17.1

前営業日終値 2768.8

北海ブレント 4月限 67.04 +1.67

前営業日終値 65.37

米WTI先物 4月限 63.22 +1.55

前営業日終値 61.67

CRB商品指数 195.1273 +2.6286

前営業日終値 192.4987

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