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厚生労働省提訴に関してのお知らせ


  私こと、木村もりよは、平成24年12月7日付けで、国を提訴しました。
昨年6月に行った公務災害申請が、約1年半もの長きにわたって、決定が出されず、放置されているという「不作為」が、違法であることの確認を求めるものです。

  この提訴を通じて、公務災害制度の不備に焦点を当てつつ、労働者保護政策をはじめとする社会保障制度の、一義的な担当省庁たる厚生労働省の存在意義を、問いなおしたいと考えています。

2、
  私は、2年前に抑うつ状態に陥り、半年以上もの間、休職せざるをえないところまで追いつめられました。その主たる原因は、10年前の入省以来執拗に繰り返される、厚生労働省の医系技官らによる、数々の悪質な嫌がらせであると考えています。
  例えば、私の名前が、医系技官人事の名簿から、何年にもわたって完全に抹消されてしまいました。木村もりよという一人の人間の存在そのものが、否定されていたのです。公務災害申請した途端に、昨年、復活しましたが、どう理解すればいいのでしょうか。
また、別の機会には、国会議員から依頼のあったレクチャー出席を阻止されましたが、その際には「木村は妊娠したから出席できない」などという、女性の尊厳を傷つける嘘までつかれました。これらは氷山の一角であり、さまざまな悪質で執拗な嫌がらせが繰りかえされてきました。
  私は、仕事上の嫌がらせが原因で精神疾患になったと考えて、救済を求めるべく、労働者に与えられた権利として、公務災害申請を行いました。

 これに対して、厚労省側は、1年半もの間、審査・決定を先送りし放置するという「不作為」で対抗してきました。現に、申請者から、具体的な話を一度たりとも聞こうとしたこともありません。「書類の提出だけで十分だ。話を聞く必要などない。」とでもいうのでしょうか。審査に際して、事実の把握は大前提のはずですが、当事者から事情聴取すらしないこのような対応が、「社会通念」に照らして実務的に許されるのでしょうか。


  誤解なきよう申し上げますが、私の本件提訴の趣旨は、公務災害として認めてほしい、という点ではありません。公務災害の認定自体は、申し立てている手続の中できちんと審査をして判断してほしいと考えています。

  そうではなく、最も切望することは、「審査・決定を放置しないでほしい」ということです。仮に「公務災害ではない」という決定であっても、決定を厚労省から出してもらえれば、私は、人事院に不服申立をしたり、裁判所に審理を請求することができるのです。
公務災害申請の手続をとらずに、いきなり裁判を起こす手段もありえますが、まずは公務災害かどうかの判断を、当事者たる厚労省にきちんと判断してもらうことを求めたいと考えて、公務災害の申立をしています。裁判にするかどうかはその次の問題です。ところが、現状の放置、たなざらしのままでは、ただ待つことしかできません。
公務災害制度の不備、と先ほど申し上げましたが、まさにこの点を指しています。公務災害制度の趣旨を没却するような深刻な事態を是正するには、提訴という手段で、司法の側からの救済を求めるよりほかないというのが、実情です。

3、
   厚労省は、一般企業における労災制度を担当する役所です。仕事が原因で病気になっても、安心して働き続けることができるためのライフラインが、労災制度です。厚労省は、病に倒れた労働者の早期救済の観点から、労災申請の審査については、6か月で決定をだすことを目標とすることを、HPで宣言しています。公務災害制度も労災制度も、労働者の早期救済という目的は同じである以上、どうして私の申請が、1年半もの長きにわたり放置されるのか、はなはだ疑問です。理由は明白です。嫌がらせの一環だと考えざるを得ません。

 
そもそも私は、入省以来、厚労省の政策に対して、根拠に基づく議論を投げかけてきました。それが、誠実な国家公務員の姿勢だと確信しています。3年前の新型インフルエンザ対策もそのひとつですが、ほかにもさまざまな提言を内部で投げかけてきました。
  「diversity、多様性」を認めることは現代社会の当然の要請だと考えますが、こと厚労省の医系技官においては、全くあてはまりません。異議を唱えるものを排除するというのが実態ですし、嫌気がさして去って行った優秀な人たちが数多くいます。
「多様性」というのは、思想・信条、宗教、人種などに限ったことではありません。厚労省の担当する国民生活の分野でも、「多様性」を重視する視点が欠かせません。ジェンダーの問題、障害者の社会参加、非正規雇用、高齢者福祉、児童福祉。数え上げたらきりがありません。それほどに、厚労省の担当する社会保障分野の政策には、「多様性」の視点が不可欠なのです。
   異なる立場からの議論は一切許さず、「多様性」を認めない厚労省の姿勢は、「double standard」そのものであり、「法の下の平等」をどのようにとらえているのか、透けて見えてきます。
このような組織が、国民みんなが安心して暮らしていける社会を目指すための、社会保障制度を担当する「legitimacy、正統性」は、一体全体、どこに見出せばいいのでしょうか。厚生労働省の存在意義を問いなおしたいと申し上げたのは、こういうことを指したものです。

4、
  本日提訴にいたった理由を述べてきました。当初は、一個人の公務災害申請にすぎなかったかもしれません。しかしながら、厚労省のあまりにも杜撰な対応に伴って、一個人を超えた、国民全体に関わる重大問題の本質が明らかになってきました。

時代の要請である「多様性」や、社会保障制度を担う「正統性」について、厚労省はどう説明するつもりなのか。今回の提訴は、ここに本質があることを、最後に改めて強調いたします。


5、
  なお、公務災害申請にいたる経緯は、以下のリンクをご覧ください。
    http://kimuramoriyo.blogspot.jp/2011/03/1_07.html
    http://kimuramoriyo.blogspot.jp/2011/06/blog-post.html

  また、不利益処分(私が職場復帰可能な状態になった後も、休職延長処分を科してきて、当初の復職を阻止されました。)についての人事院への不服申立については、以下のリンクをご覧ください。
    http://kimuramoriyo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html
  (人事院の審理は、平成24年4月に結審しました。人事院のHPによれば、半年程度で決定を出すよう努めているとのことですが、まだ決定は出ておりません)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
記者会見を以下の日程で予定しています。

平成24年12月10日(月)10時から
於:東京地方裁判所 記者クラブ





平成24年12月7日

厚生労働技官 木村もりよ

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