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ロンドン暴動 9日朝の状況

ロンドンの暴動が英国の各地にも飛び火し、国内外からの関心が高まっている。状況は刻々と変わるが、9日午前11時頃(日本時間午後7時)の概況は以下(主として情報はBBCから)。 

ロンドン各地で店舗や住居への放火、窃盗行為を止めるため、ロンドン警視庁は1700人の警察官などを追加導入。放火・窃盗行為は英国中部バーミンガム、リバプール、ノッティンガム、南部ブリストルなどに広がっている。キャメロン英首相は休暇を早めに切り上げて帰国し、緊急会議で閣僚や諜報関係者などと今後の対策を協議。11日、議会を緊急招集すると発表。 6日(土曜日)に発生した暴動から、8日までの3日間で、暴動がらみで逮捕された人は、約450人(ロンドン警視庁)。

ロンドン北西部ウェンブリーで、窃盗行為を止めようとした警察官が車によって負傷し、殺人未遂容疑で3人が取調べを受けている。8日夜までは、ロンドンの副市長が「軍隊を使っての暴動制止は問題外」としていた(BBCテレビ)が、警視庁の副警視監スティーブン・カバナーは、9日朝のBBCの番組で、「すべての選択肢を考慮に入れている」と語っている。今日明日中に、ロンドン警視庁が市内に配置する警察官の数は1万3000人ほどになる模様。 

バーミンガムでは、暴動関連で100人が逮捕された。ロンドンのどの場所で反社会的行動が発生しているかの地図は以下(サイトの下方):
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-london-14450248

暴動の元々は、4日、ロンドン北部トッテナムで、29歳の男性(マーク・ダッガン)が警察に射殺され、6日、男性の死を追悼するために集まった群衆の一部が暴動化した。ダッガンが先に発砲したのかどうか、どのような状況で警察が発砲したのかは公表されていない。独立警察苦情委員会(IPCC)が調査中。ロンドン市警は、IPCCが調査中の案件について、詳細を語ることを許されていない。

警察によると、ダッガンは「ギャングのリーダー」とされていたが、交際していたガールフレンドがテレビで語ったところによれば、「ダッガンは決して銃を撃ったりはしない。銃を持っていなかったと思うし、もし持っていたとすれば、使うどころか、その場から逃げ出していたと思う」。

保守系新聞「デイリー・テレグラフ」は「暴徒の支配」とする見出しをつけた1面を作った。大きな写真が一枚つき、放火された建物から飛び降りる住民の姿を出した。

太刀打ちできない警察隊



昨晩、私は主にテレビでこのニュースを追っていたが、例えばロンドン南部クロイドンの大きな家具店が放火されたとき、ずいぶんと長い間燃えてい、なかなか消防隊がやって来なかった。南部クラッパムの様子もBBCなどの記者が状況を携帯電話で伝えていたが、眼前で店舗が放火されたり、店舗内の物品が盗まれているのを、「誰も止める人がいない」と生々しく伝えていた。

一体警察はどこにいたのか?ロンドン警視庁関係者などによれば、とにかく人数が足りないようだ。ある警察官が、「冬の警官」という偽名を使って、状況をネット上で報告した話をテレグラフが伝えている。

「これほど大規模の窃盗行為を見たことがない」と警官は書く。「何が起きたかこちらは分かっていても、どうすることもできない」、「数で圧倒的に負けている」、「疲れきっている」、「もし行動を起こしたら、さらに犠牲者が増えるだけだ」。

ブラックベリーで情報伝える



暴動参加者たちがひんぱんに使ったといわれるのが、携帯電話ブラックベリーのメッセージ・サービス。これはブラックベリー所有者が個別の番号(PIN,パーソナル・アイデンティフィケーション・ナンバー)を持ち、これを入力してメッセージの行き来を行う。ブラックベリーを持っていない人は読めない。

オフコム(放送通信庁)の調べによれば、英国の10代の若者たちが最も好むスマートフォンは、アイフォーンでもアンドロイドでもなく、ブラックベリーだそうだ(全体の37%)。
http://paidcontent.co.uk/article/419-the-role-of-blackberry-in-londons-street-riots/

アイフォーンやアンドロイドフォーンと比較して、特にプリペイド版の場合、安く買えるという。ブラックベリーのメッセージ・サービス(BBM)はどんなに送っても無料なのが10代に好まれているという。また、ツイッターやフェースブックでのメッセージと違い、当局が把握するのが難しいのだそうだ。

テレグラフによれば、「トリプル・DES」というアルゴリズムを使って、メッセージは暗号化されているので、誰がメッセージを送っているのか(その個人情報を)を特定するのが難しい。送信者のPINから個人情報を特定するのは、非常に高度な諜報技術が必要とされるという。 今回、ブラックベリーを開発したRIM(リサーチ・イン・モーション)社はできうる限り当局に協力すると述べているが、果たして、どれぐらいすぐ個人の特定化ができて、これを暴動鎮圧に役立てることができるかというと、かなり怪しい話になってくるようだ。

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