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「世論調査」が崩れ去るとき

2010年10月といえば、わずか、2年2ヶ月前のことである。
ブラジルで大統領選挙があった。

最初から、大勢はほぼ決まっており、事実上、前大統領の後継者で労働党のジウマ・ロウセフと、新自由主義者のジョゼ・セラの一騎打ち、あとは泡沫と見られていた。

そして、結果はそうでなかった。

緑の党から選挙直前に立候補を表明し、「泡沫」と考えられていた環境派のマリーナ・シルヴァが、20.31%と3位につけて、決選投票のキャスティングボートを握る重大な第三極となり、首都ブラジリアでは、なんと41.96%と圧勝したのだ。

マリーナ人気は、Twitterでは圧倒的ではあったが、大手新聞の世論調査では、精々、2%から5%、最大でも8%程度と見られていた。インターネット人気と新聞の世論調査のあまりの乖離、そして、その結果のマリーナの大躍進は、ブラジルの新聞の「世論調査」のあり方自体に大きな問題があることと、その見直しを提起するものとなった。

むろん、マリーナ・シルヴァの大躍進は、ブラジルではインターネットを使った選挙運動が解禁されているということとは無縁ではない。彼女は、Twitterで支援者を公募し、各地で手を挙げたフォロワーたちが、自らの家を選挙事務所に提供し、宅配で選挙グッズを送ってもらって草の根運動を活発化させた。

それに引き替え日本では、インターネット選挙は禁止され、公示期間中はTwitterどころか、ホームページの更新さえ禁止されている。
また、若年層が多いブラジルに比べ、日本の場合は、大手メディアの影響を受けやすい高齢者ほど投票率が高く、若年層の投票率が低いという問題もある。

しかしながら、「新聞世論」と「ネット世論」の乖離の大きさは、今回の選挙でも多くの人が気づいている。

果たして、ブラジルで起こったように、「政策」が「大手メディアの世論調査や選挙予測」を凌駕するようなことが、日本でも起こりうるのか。

それはまさに、「脱原発」「反TPP」「反消費税」といった政策が、選挙結果に反映されるのか、ということでもある。

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