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橋本聖子会長就任の英断

 オリンピック夏冬7度の出場経験、JOC副会長や日本スケート連盟会長などを歴任、しかも令和元年から五輪相を務め、まさに会長にピッタリの人、そんな橋本さんが会長に決まって本当によかったと思っている。

 それにしても現職の大臣を辞めて、問題山積の会長を引き受けるには大変な心の葛藤があったのではないか。その決断に敬意を表したい。

 今の時代、このように世に出ると、マスコミを中心に、あることないこと、さまざまに言われ叩かれる。早速過去のセクハラ事件(私はそうは思っていないが)を週刊誌が特集し、テレビでもコメンテーターらが取り上げていた。これには出演中の杉村太蔵君、猛然とかみついていたが珍しい一幕で、溜飲が下がった。

 「海外からも批判の声」と言う自称評論家がいたが、例えばニューヨークタイムズなどを見ると、「橋本氏は森氏の操り人形だという日本国内の識者の発言がある」と紹介している。

 なんのことはない、日本発、日本人自身の発言が外国で拡散され記事になっているのだ。

 全体的にみて「女性任命は画期的」と評価され、大きな批判や反発は少ないのだ。

 「橋本さんの陰に森さんがあることが気になる」という女性識者?もいたが、一体森さんがどんな悪いことをしたというのか。

 今月の月刊誌「Hanada」で私は「森叩きは集団リンチ」とのタイトルで述べている。

 軽口をたたいたことは咎められるが、彼が具体的に「女性蔑視」の行動を起こしたことなど、過去を振り返っても皆無なのだ。

 森さんの発言をオリンピック憲章違反と言うなら、来年2月の北京オリンピックなどは絶対に開けない。

 中国のウイグル族など少数民族への大虐殺、その「再教育」とやらの過程で、性的暴行や拷問を受けた女性たちの証言は英国BBC放送などが報じている。強制的な不妊手術なども行われているという。女性蔑視どころか、ジェノサイド、女性虐待だ。これほどオリンピック憲章を踏みにじっている国は無い。森発言とは比較にならない憲章違反、いや蹂躙ではないか。

 すでに米ポンペオ前国務長官はじめ世界各国の高官たちが開催地変更など非難の声を挙げている。

 日本ではなぜかそのような声が聞こえない。森批判を声高に言うなら、北京オリンピックボイコットぐらいの勇気ある発言をすべきではないか。弱いもの叩きは得意だが、強いものは叩けない、日本人はそんな国民になったのか。

 「森の陰発言」に対して、橋本新会長は「森前会長は私にとって特別の存在、アドバイスを頂かなければいけない局面もある」と悪びれることもなく素直に述べていた。

 コロナ感染者も徐々に少なくなり、ワクチン接種も始まった。まだ油断はできないが、こうした背景はオリンピック実現の方向への朗報である。

 「火中の栗を拾う」決意で会長を引き受けた橋本会長、これから為すべき困難な仕事が山積している。

 アスリートとして一世を風靡した熱意と実力をもって、なんとか困難を乗り越え、「コロナ禍を克服した素晴らしきオリンピック」と後世に伝えられるような大会にして欲しい。 みんなで橋本会長にエールを送りたいものである。

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