「37件のうち、菅総理大臣の長男が出席していたのは延べ20件だったということで、11人は、いずれも「会食への出席は、菅総理大臣の長男の参加が理由ではない」と説明している」(22日付NHK NEWS WEB 「首相長男らと会食 職員11人 倫理規程違反の接待と発表 総務省」)「わきまえる男達」による総理を庇うための発言だとは思うが、もし虎の威に怯えたわけではないとしたら、それはそれで深刻な問題。
「長男が衛星放送関連会社に入社する時、総務省とは距離をおいてつきあうように、言ったことを覚えている」(22日付NHK NEWS WEB 「衆院予算委 首相が陳謝「長男が関係 心からおわび申し上げる」」)もし総理のこの発言が本当だとしたら、長男は国家公務員の倫理規程に違反する可能性が高いことを認識したうえで総務省幹部を接待したことになるからかなり悪質ということになる。
「11人の会食は、2016年から去年までの5年間に合わせて延べ37件行われ、総額52万6000円余りにのぼった」(22日付NHK NEWS WEB 「首相長男らと会食 職員11人 倫理規程違反の接待と発表 総務省」)接待総額もさることながら、興味深いのは1人1回あたりの接待金額。局長と審議官4人の1回あたりの単価は9000円~1万4750円と幅がある。さながら「東北新社」による官僚の格付けチェック。
その中で突出しているのが女性の内閣広報官。この方は総務審議官時代に一人で1回7万4000円もの多額の接待を受けていた。その金額は5回も接待を受けていた他の審議官の接待総額を上回るもの。何故「東北新社」は女性審議官だけをこれだけ厚遇したのだろうか。まさか「女性を大切にする企業」であることをアピールするつもりだった訳ではないとは思うが。
この内閣広報官には十分な説明責任を果たして欲しいものだ。「わきまえない女性幹部が増えると接待金額が増える」というような悪しき噂が立たぬように。
総務省幹部に対する接待疑惑で明らかになった事は、永田町界隈には菅総理が指摘する「国民の感覚から大きくかけ離れている、当たり前でないことが残っている」ことだ。