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「選挙という一大イベントに無関心なのはおかしい」―春香クリスティーンインタビュー

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選挙は情報をたくさん得る"チャンス"


―国会議員というと衆参あわせて700人以上いるわけですが、かなり多くの方の情報を細かく調べていますよね?

春香:話題になっている人の情報をキャッチしたいなというのはありますね。例えば、田中防衛大臣(注:田中直紀氏。~2012年6月14日まで)が予算委員会の最中にいなくなって、コーヒーを飲みにいっていたという報道がありましたよね。そういう報道を見ると、私は「そのコーヒーってなんだろうな?」「どういうコーヒーなんだろうな?」と同じコーヒーを味わいたくなるわけです。

普通の人は議員食堂には入れないんでしょうけど、そこはちょっと頑張りまして、議員食堂で「田中防衛大臣が飲んだコーヒーですか」と店員さんに確認して飲みました。250円払って。

あと今はTwitterをやっている議員がいるので、Twitter上で、議員さんが「どこどこの店で○○を食べました」とつぶやいているのを見たら、とりあえず同じ店にいって同じものを味わってみる。そうやって、「この人の味覚はどんな味覚なんだろう」「どんな生活してるんだろう」というのを想像する。そういうのを味わったり、人がやったことと同じことやってみたりしています。

みんな勝手に偏見を持ってるじゃないですか。「政治家は、毎日美味しいものを食べて、何にも苦労しないで…」と思っている。知りもしないで、そういう風に語っている人もいますけど、みんながみんなそうじゃないでしょう。食事だって議員食堂で食べている人もいますし、色々です。そういうことを自分で試してみたり、聞いたりして、自分の中で消化した方がいいなと思うんです。わかってもいないのにわかったふりをするのは正しくないなと思うんです。

―今のお話はどちらかというと政治家の人間としての部分だと思います。一方、政治家の主張している政策などについても、かなり積極的に情報収集をされているようですね

春香:新聞は複数紙読み比べています。私は「たくさん見ること」が重要だと思ってるんです。一つのものだけを見て知ったふりをするのはよくない。まず生で見に行って、個人的な「何を食べてる」みたいな情報も拾って、新聞やテレビの情報も見て、本人のTwitterも見る。いろんな情報をあわせて立体的に、3Dで見たいと思っているんです。

―春香さんから見ると、日本の若者は割りと平面的に見てしまっていますか?

春香:平面どころか点ですよ。パッと見ただけ、どこかで一つの情報を聞いただけで、わかった気になっている。最早意見じゃない人も多いと思います。「TPP」とかのキーワードだけしか知らないという人も多いように思います。

―若者がなかなか政治に興味を持たないというのは常々問題視されています。

春香:少しずつ変わりつつあるとは思います。Twitterなどの登場で、身近にはなってきている。フォローすることによって議員さんが自分のタイムラインの中に自然と出てきて、無意識のうちに読んでいる状況が生まれたりもしている。今までは自分で情報を追っかけるのが大変だったという部分もあると思います。Twitterで自然と入ってきた情報を調べてみたりとか、気にしやすくなってきているとは思います。

―逆にもっと興味を持ってもらうためには、何が必要だと思いますか。

春香:まず根本的な意識から変えていかなきゃいけないと思います。60代、70代は80%近く投票しているのに、20代なんて49%ぐらいです。こういうのを見ると、投票しないのに、それで文句言うのはおかしいと思うんです。

若者が「政治家が年上の人ばっかりだし…」「自分の意見を代表して言ってくれる人がいないし…」とか言いますけど、この投票率だと、「いない」じゃなくて、「出て来れない」わけですよ。

若者の声を代弁してくれる政治家がいて、それを訴えたところで、若者の投票率が低すぎるから選ばれるわけがないんですよ。投票率があがれば、もう少し可能性が上がるでしょうけど、その可能性すら否定しているのは若者自身なんですよ。

もし意見はあるけど、投票したい人が誰もいないというのであれば、せめて「白票を入れる」という意見を出すべきで、何もしないで語るのはおかしいと思います。そういう意識を変えていけば、自然と「自分が投票することで、もしかしたら変わるかもしれない」と思うようになるんじゃないでしょうか。

―最後に選挙に向けて、若者にメッセージをいただけますか。

春香:選挙は、お祭りじゃないですけど、この国について考える一大イベントだと思います。いろんな地域を、各党の代表が一生懸命回って、頑張っている。こんなにもたくさんの人が一生懸命動いているのに、それに対して無関心だったり、「フンッ」って態度はおかしいと思います。「あなたは国民じゃないの?」って思ってしまいます。

選挙に関心を持つことは重要ですし、ビラとかも配られたからもらうじゃなくて、自分からもらいにいくというような意識を持つだけで変わると思います。「勝手にくれるから…」という意識だとあっちからもこっちからも押し付けられてという風に思いますけど、自分から色々見てみようと思ったら、ありがたいことですよ、あちこちからビラもらえて、説明してもらえるなんて。それを勝手に国がやってくれるわけです。

それを楽しむべきだと思いますし、情報をたくさん得るチャンスなわけです。それを楽しんで、ゆっくり知識を深めて、自分が「いいな!」と思ったところに投票して、自分の意見を政治家の方に届けるチャンスを生かしてほしいと思います。

プロフィール

春香クリスティーン:タレント。スイス・チューリヒ出身。上智大文学部新聞学科に在学中。4カ国語を操る才媛。
Twitter:@harukachristine
公式HP:春香クリスティーン

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