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「選挙という一大イベントに無関心なのはおかしい」―春香クリスティーンインタビュー

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暇さえあれば、永田町に通っているという春香クリスティーンさん(撮影:野原誠治)
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来週末に投票日を迎える衆議院総選挙。高齢者に比べて、若者の投票率が低いことが問題視されていますが、今後の日本を支える若者の声を政治に届けることは非常に重要です。今年二十歳を迎えた若者でありながら、「政治家カルタ」を自作するなど筋金入りの”政治好き”として知られるタレントの春香クリスティーンさんに、政治の魅力を語ってもらいました。(取材・執筆:永田 正行【BLOGOS編集部】)

国会に無関心なのはおかしい


―春香さんが”政治好き”というのは既に多くのメディアで取り上げられていますよね

春香クリスティーン(以下、春香):そうですね。暇さえあれば永田町に行ったり、いろんな番組、フジテレビのプライムニュースやNHKの日曜討論、朝まで生テレビの出演者の” 出待ち”もしています。

―何故、それほど政治に興味があるのでしょうか?何かきっかけはあったのですか?

春香:元々、そこまで興味はありませんでした。家族が政治の話ばかりしていたわけでもないですし、社会問題について意識的に考えていたわけでもありません。何かに特別不満を持っていたわけでもなく、そういう意味では平凡に育ってきました。

ただ、日本に来て、同世代の人たちの多くがあまりにも政治の話をしないことに違和感を覚えました。日本では、政治に限らずあまり社会の話をしないように感じます。

当たり前ですけど、みんな自分のことには興味があるわけですよ。「ネイルを変えた」「髪を切った」「彼氏が出来た」…。そういうことには興味がある。でも、少し先の社会というか、近所で起きている問題には余り興味がない。例えば、消費税が上がるなんてことは、自分に直接関係するわけです。でも、そういうのが急に遠い世界の、全然自分と関係ないものとして、まったく語られないという状態に違和感を覚えたんです。

―スイスでは若い方でもカジュアルに政治の話をするものなのですか?

春香:比較的しますね。中学に入ると学校に置いてある無料の新聞を読んだり、休み時間には、新聞に書いてあったニュースについて話したりします。

「スイスはEUに加盟すべきかどうか」とか、「銃規制をすべき」とか、そういうテーマを話しあいます。学生ですから、「ある地域ではこんな制服を導入したらしいけど、これ可愛い??」みたいなことも話します。授業中だけじゃなく、休み時間でも話していますね。

―確かに日本の学校でそういう話題が話されている光景はあまりイメージできませんね。

春香:私が、日本で同じような場面を見たのは、高校の倫理の授業の時だけですね。「脳死を死と認めるべきか否か」というテーマがあって、それについてディベートしましょう、という授業の時です。でも、授業が終われば、その話をまったくしない。それってちょっとおかしいですよね。

何故こんなに政治や社会問題について話さないんだろうと疑問に思って、周囲に聞いてみると、「興味がない」「よくわからない」「どうせ名前覚えてもすぐ変わってしまう」「みんなうそつきだから、そもそも信じない」というような意見が結構多かったんです。

でも、それって「何を根拠に言っているんだろう」と思うんです。そういう言葉って、自分の中から出てきた意見じゃないんですよ、確実に。「政治家はうそつきだ!」と言いますけど、「じゃあ、あなたは政治家に会って直接話を聞いて、それでウソをつかれたんですか!」と。

そういう風に追求すると何も出てこないし、「興味がない」「信用できない」といった意見の奥には特に何もない。どこかのニュースで聞いたから、そう感じているのだと思うのですが、そういう偏見みたいなものを持っている。

―そうした違和感が、政治への興味につながっているということですね。

春香:いろんなことを知った上で、「興味がない」というのは良いと思います。でも、知らないのにそういう態度を取っている。国会議事堂に行ったこともない人が、「国会に興味がない」という権利はないと思うんです。国の動きというのは、国の一部である自分たちにとっても関係のある身近な問題ですから、国会で行われていることに興味も持たず、行ったこともないのに、無関心なのはおかしいなって。

私は4年前に日本に来るまで、日本の政治に触れることはありませんでした。でも、この4年の間に"麻生降ろし"があったり、民主党への政権交代があったり、支持率が急に下がったりといろんなことがありました。「何でこんなにいろんなことが起こってるんだろう」というのは、とりあえず国会議事堂にいってみないことには理解できないと思ったんです。そうやって、実際に国会議事堂に行ってみたことが、国会に通うようになったきっかけです。

―その後も「政治家カルタ」を作られたりとか、興味を持ち続けていますよね。何がそこまで春香さんをひきつけるのでしょうか?

春香:一度行くと、ライブ感を感じて他人事じゃなくなるんですよ。実際に、「この場所で人が話して、こういう空気の中で話し合われている」ということが、自分に身近なものになるんです。国会議事堂の見学のツアーなどで、本会議場の傍聴のイスに座って、見渡して、「ここでやってるんだ」と思うだけでも違うと思います。ここでいろんなことが決まっていると思うと、「面白いなー、もっと知りたいなー」と思い始めるんです。

取材当日も、自作の政治家カルタや松下政経塾の年次表などを見せてくれた
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