ブランド側がキャラクター人気に頼る傾向は続く
2000年代半ばごろまではアニメや漫画・特撮などは「サブカルチャー」と呼ばれていました。メインではなく、サブのカルチャーだというわけです。ファッションは1970年代~2000年代半ばまでの盛り上がりによって広く憧れの的のような存在でした。
しかし、その後、デフレの深刻化や大手ブランドの破綻・凋落、百貨店の低迷によって、存在感が希薄になり果ててしまいました。
現在だと全年代に広く知られているブランドは「ユニクロ」「ジーユー」「しまむら」くらいでしょう。あとはそれぞれ少数のコアなファンが支持しているだけに過ぎず、各々が「村」になっているような印象です。
そうなると「ユニクロ」「ジーユー」などの一握りのビッグブランドを除けばファッションの方が「サブカルチャー」化しており、全年代の知識が共有化されているアニメなどが「メインカルチャー」化しているといえます。そうなると、アニメ・漫画に頼らざるを得ません。

一昨年から大ヒットしている「鬼滅の刃」ですが、ユニクロ、ジーユー、ライトオン、ジーンズメイトなど一体いくつのブランドがコラボ商品を発売しているのでしょう。明らかに「服を売るためには鬼滅人気にすがるしかない」というような状況です。
また次なる大ヒット作と目されている「呪術廻戦」も早々にアダストリアやライトオンなどからコラボ服が発売されています。
アニメが「主」でファッションが「従」という風潮は国内外ともに今後永く続くのではないかと見ています。