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アップル株が▼6%安 税金対策で頭がいっぱい!

僕のような零細な事業主からすると、「財政の崖」問題はきわめて頭の痛い問題です。

なぜなら今年の利益に対して、一体、どのような税率が課せられるのかわからないからです。

「来年以降の投資計画や人員計画が立てられない」とぼやく友人も多いです。

現在、米国の長期キャピタル・ゲインの税率は15%ですけど、来年はこれが上がる可能性があります。また配当課税にしても最悪の場合、現行の15%から一気に44.6%に跳ね上がるリスクがあると言われています。

するとアップル(ティッカー・シンボル:AAPL)のように利が乗っている銘柄の場合、ぼんやり来年まで抱いていると、とんでもなく税金に持って行かれるというシナリオが、無いとは言い切れないのです。

それは早目に処分売りを進めるインセンティブとなります。

ところがこれと真逆のチカラも働きます。キャッシュを潤沢に持っていて、本業で使い道がなく、特別配当を出せるような位置につけている企業は「来年になったら、ムチャクチャ課税されるリスクがあるから、いま払っちまえよ!」という事になるのです。

すると特別配当を発表する可能性がある企業の株は、怖くて売れない(笑)のです。

実際、先日はオラクル(ティッカー・シンボル:ORCL)が向こう3四半期分の配当を全部まとめて、今、払うと発表して、投資家を驚かせました。このような乱暴な特配を発表する企業には、経営者がしこたま自社株を持っているところが多いように思います。

アップルの場合、スティーブ・ジョブズなきあと配当政策に影響力を持つほどの自社株を持っている経営トップは居なくなったので「やっぱりアップルは特配は、しないのかな?」という不安が、今日、走りました。特配期待から一転してキャピタル・ゲインへの心配へと投資家センチメントが急転したのは、そのためです。

よく「財政の崖」は、マーケットに余り影響を与えていないと考える投資家が居ますが、それは大間違いです。配当を払い出す余裕のある企業の株ほど、投資家は今、鼻をつまみながら、怖い思いをして、それらの「イベント・リスク(但しポジティブなイベントですけど)」のある株は、大事に抱えているわけです。

するとですよ……「財政の崖」の自動支出削減が回避され、増税の議論が来年の春ごろまで延長という「なあなあ」のシナリオになった場合(=僕はそのシナリオが最も確率が高いと思います)、年が改まれば、それらの株を抱いておく理由は無くなり、しかも増税のリスクだけは残るという、最悪のシナリオになるかも知れないのです。

マーケット・ウォッチャーはこの問題に関して、もっと精緻な議論をすべき。

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