「豊胸?」「唇もイジった?」 何から何まで整形しているという偏見
またこんなのもあった。
さほど整形する予定もなければ、自分の顔にも満足していそうな子から「私もさりぃちゃんを見習って、韓国に行って整形しようかなぁ」という“相談マウント”。
例えば、長期休みを取ることができないOLの友人から「鼻を全部整形して輪郭を削りたい」と相談を受けた。
まず、そんな大掛かりな手術は韓国だろうと日本だろうと莫大な資金がかかる。
予算は100万円を超え、ダウンタイム(術後の腫れなどが引き、日常生活に戻る期間)も長いだろうし、整形したことは間違いなく周囲の人もわかってしまう。鼻や輪郭を本気で整形したいのなら、かなりの勇気と下調べが必要なはずだ。それをさも、「オススメの旅行先を教えてくれ」みたいなテンションで相談してくるのだ。
私がいくら真剣に答えても、この相談マウントの締めは毎回同じ。
「彼氏(または夫)に“そんなのしなくていいよ” って反対されちゃった〜」
本当にいい気分がしないのでやめてほしい。
整形をカミングアウトした途端にリアルだけでなく、SNSでも相談されることが増えた。「鼻の整形はどんな手術ですか?」「体の脂肪吸引は痛いですか?」と私が整形経験のない部位の手術費用や痛みの質問をされて困ることも多い。
美容整形に関して発信している有名アカウントの人たちは「あくまで私は医師ではないから、専門的なことはわかりません」 などと投稿していることが多い。「まさに!」といま、自分が発信する立場になって、その投稿の意味がわかった。
イジっていない胸も「それも豊胸?」と言われたり「唇もイジってるよね?」と言われたり、何から何まで整形しているかのように聞かれることも増えた。
最初はバカ正直に「目はイジったけど、ほかはしていない」と答えていたが、いちいち全てに真剣に答えるのも面倒くさくなり、あまりに執拗で失礼な質問には「ご想像にお任せします」と答えることもある。