
去年の2月末、弾丸で韓国に行き、整形手術をして失敗。4月にその失敗経験を記事で綴った。
整形をカミングアウトした私がいま、1番感じているのは、世の中には整形に対する“偏見”がたくさんあるということだ。
整形の成功や失敗を公表して、整形や美容に関心の高い女性から"神"のように崇められているのはSNS上の有名インフルエンサーのみ。私のような底辺グラビアアイドルが整形したことを明かしても叩かれるだけだった。
整形体験を記事に 受けた批判は「グラドルの売名行為」
韓国での整形を決意したのは、物もらいで腫れた目を友人に笑われたのがキッカケだった。
私が受けたのは、“非切開目つき矯正”と呼ばれる、目の開きをよくする手術。だけど、術後の私の両目は左右不対象で、右目に関してはいつも驚いているような“ビックリ目”になってしまった。
1年が経ち、「そんなにおかしくないよ」と周囲は言うが、私からすると私の目は未だにおかしい。
整形の経験を記事として世の中に公開すると、「整形垢(整形や美容メインのSNSアカウント)」からは「売れないグラドルの売名行為」と批判された。
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有名なグラドルやタレントであれば“勇気を出してカミングアウトしてくれた” と称賛されるかもしれない。でも、私はグラドルといっても、フォロワーも少なければ一般的知名度は皆無。だから、“こんなことをしてまで名前を売りたい痛いやつ”だと思われたのだろう。
正直、「経験を語ることで有名になりたいと思う気持ちが全くなかったか?」と聞かれたら否定はできない。でも、メディアで失敗談を語ることで、「自分のような目にあってほしくない」と、注意喚起したかった気持ちの方が大きかった。

確かに仕事にはつながった。でも、お金をかけたのに顔が変になった。「仕事にならなくても、きれいになりたかった……」というのが本音だ。
それなのに、なんて言われようだ……。「整形」というワードに関して多くの人が批判的であり、まだまだナイーブな話題なんだ、と改めて思う。
整形をネタにマウントの嵐
ネットを通じてだけではなく、身近な人からもネガティブな反応を受けることがある。
例えば、整形を公表してから数々の「マウント」を取られることが増えた。
まず1番多かったのは“整形したって言われるんですけどマウント”だ。
前回の記事を見た女性から「私、周りから『整形している』ってよく言われるけど、してないんですよ〜(笑)」と話を振られる。
これは何を意味しているのか。彼女は「整形していなくても充分可愛いですよ」 と言われるのを待っているのである。
私が卑屈な性格をしているだけかもしれないが、整形失敗という生き恥を晒している人間にとって、「整形しているみたいな顔だねってよく言われる」なんて話は嫌味以外の何でもない。
こういう時、やっぱり整形しているという事実を下に見る人は存在するのだなと思う。
逆に、整形をしたことのあるアイドルの子によくやられたのは、飲みの席や大勢の人がいる前で「こちら、整形して失敗した記事を書いているさりぃちゃんです!」という“圧迫紹介マウント”だ。
私は別に整形を隠してはいないが、専門家でもなければ、整形に関する記事だけを書き続けているライターでもないので、この紹介には凄く違和感を覚えた。
なぜ“圧迫紹介マウント”と名付けたのか。
こういう整形済アイドルに限って他人の整形ネタをイジって笑いにしても自身の整形カミングアウトは絶対にタブー。「私の話は言うんじゃねえよ」という無言の圧迫がこの紹介の裏にはあるからである。
さすがにしつこかった時は、1回だけ小声でバラしかけたこともある。