2月10日、創業100年超の名門洋菓子メーカー、不二家の社外取締役に、女優の酒井美紀(42)が起用されることが報じられた。
「白線流し」の頃の酒井
1995年に女優デビュー。ドラマ「白線流し」(フジテレビ系・1996年~)や「舞妓さんは名探偵!」(テレビ朝日系・99年)など清純派女優として知られた酒井。2008年に4歳年上の医師と結婚。現在は女優業の一方、都内の大学院で国際協力研究などを学ぶ学生でもある。
不二家の山田憲典会長(85)が「週刊文春」の取材に応じ、酒井を社外取締役に起用した理由を語った。
山田氏によれば酒井との出会いは20年以上前。当時、氏が専務取締役を務めていた山崎製パンを高校3年生の酒井が突然訪れ、「私をイメージガールに使ってください」と売り込んだのだという。
「私の記憶では、酒井さんは1人で、わざわざご実家のある静岡からセーラー服姿で来られたんです。今とほとんど変わらず、清純で誠実な人という印象でしたね。私には『学生は学業を優先すべき』という考えがあり、すぐに起用はしませんでしたが、その時の熱意からその後、ポスターやCMに出ていただくことになったのです」(山田氏)
08年、不二家は山崎製パンの子会社になった。山田氏はその前年に不二家会長に就任。氏と酒井の縁はそのまま不二家と酒井の縁となり、昨年、酒井は不二家の「ペコちゃん70周年アンバサダー」を務めた。
「不二家のターゲットの大半は女性。株主総会の度に『女性の取締役を入れるべきだ』と言われておりました。近年、不二家の洋菓子部門は不振が続いていたのですが、去年から今年にかけて業績が大幅に回復。不二家にとって大きな転機となる今、将来を見据え、酒井さんを社外取締役の候補にしたのです」(同前)
正式には3月24日の株主総会の承認を経て就任するが、すでに酒井は役員への挨拶も済ませているという。
2月18日発売の「週刊文春」では、山田氏の考える酒井との“コラボ”や、酒井の近況などを報じている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年2月25日号)