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バロンズ:中国ブル、バイデン政権のSmall Yard High Fence戦略で恩恵?

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If Biden Introduces “Small Yard  High Fence” Strategy, China Bull Will Keep Running.

バロンズ誌の名物コラム、アップ・アンド・ダウン・ウォール・ストリートは、世界的な中国投資熱を取り上げていました。興味深い内容は、以下の通りです。

丑年の幕開けに向け、颯爽と駆け抜ける中国ブル―China Bulls Are Running as Year of the Ox Dawns.

2月12日、春節と共に丑年を迎えた。中国占星術によれば、丑年はゆるやかで安定した年となりやすい。しかし、今年は強気派が市場を席巻し、株価は最高値を更新し続けている。米国投資家にしてみれば、ワクチン普及の進展や追加経済対策への期待、米連邦準備制度理事会(FRB)の超緩和策の継続を受け、驚きはないだろう。

米国株もさることながら、エバーコアISIのテクニカル・アナリストとして著名なリッチ・ロス氏は、中国株に注目、特にCSI300指数は年初来で11.4%高を遂げ約13年ぶりの高値をつけたと指摘した上で、中国株はまだ絶好の買い場であり、道半ばの良好なバブルと評価する。

世界中の投資家も同様の見立てで、中国株や中国の債券に資金を流入させてきた。JPモルガン・チェースのニコラオス・パニギルゾグロウ氏率いるグローバル・クオンティテーティブ・アンド・デリバティブ・ストラテジー・チームによれば、資金流入はバイデン氏が闘争的な通商政策から脱却し多国間主義に力点を置くとの見方から、2020年終盤から加速したという。

ちなみにバイデン大統領は2月10日(米国時間)に習近平主席と初の電話会談を行い、中国政府の威圧的で不公平な経済慣行をめぐる根本的な懸念」を表明していた。

2020年の中国債券への資金流入額は前年比1.6倍の1,600億ドル、中国10年債利回りが3.26%と米10年債利回りを2%ポイントも上回るだけに力強い。2020年に指数に組み入れられた影響から、21年1月も勢いは続き単月でも34億ドルに達している。

中国株への資金流入は20年11月から加速、今年1月にやや勢いが削がれ前月の90億ドルから60億ドルに縮小したが、2月に再び切り返し11日までで既に50億ドルに膨らみ、これまでに約200億ドルとなる。

中国への資金流入が勢いを増す最大の理由は、その経済パフォーマンスと言えよう。ドル建てで中国実質GDP成長率は2.3%増と、新型コロナウイルスが大流行した2020年で唯一、マイナス成長に陥らなかった主要国となった。対照的に、米実質GDP成長率は3.5%減と第2次世界大戦以降で最悪を記録したものだ。

さらに、マクロメイブンズのステファニー・ポンボイ氏によれば、中国は2020年を”世界の経済超大国となる機会”と位置づけ、これを達成すべく輸出主導から内需主導への成長転換を図った。さらに中国は国営企業の破綻を容認する姿勢へシフトしており、ポンボイ氏いわく「より効率な産業への資金を割り当てる上での、創造的な破壊である」という。

また、中国は世界の準備通貨として存在感を増すべく、強い人民元を演出し始めた。世界各国が景気刺激策や金融緩和に励む一方で、人民銀行は保有資産を拡大させず、5.9兆ドルで維持したままだ。FRBが7.4兆ドル、欧州中央銀行が8.6兆ドルへ膨らませたことと、対照的である。

人民銀行の保有資産はドル建てで増加したが、これは対ドルで人民元高が進んだためで、人民元は2020年5月から11.9%も上昇した。トランプ前政権は中国が自国通貨安政策を誘導していると批判したが、実際は購買力を高めるべく人民元高を容認しているというわけだ。

また、人民銀行は米国債保有高を縮小させ続け、20年12月時点で1.09兆ドルと2017年の1.2兆ドル以下となる。同時に、中国は金額こそ不透明だが金買いに走る状況だ。

チャート:米国債保有高上位5カ国、中国は主体別の米国債保有高動向でも2010年の11.4%を大きく下回り5%台に

(作成:My Big Apple NY)

中国株は2007年の最高値を更新したが、BCAリサーチは近いうちの調整リスクに警鐘を鳴らす。金融政策はFRBやECBと比べ引き締め寄りで、8%前後の成長目標は2020年の経済の落ち込みを踏まえてもあまりに高い。

また、中国当局者は資産インフレに懸念を寄せ、住宅バブルを警戒する状況だ。BCAリサーチは「中国株に慎重な見方を維持する」というが、それでも丑年にブル(=強気派)は突進を続けうる。

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