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“政党乱立”の衆院選

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多党化の中でスタートした衆院選。日本記
<者クラブ主催の党首討論会は過去最多の
11党首が参加した=11月30日


多党化招いた民主党分裂
理念、政策棚上げし合流を優先

衆議院総選挙が4日公示され、16日の投票をめざして選挙戦がスタートした。“政党乱立”状態ともいえる衆院選の背景、問われるべき争点などについて解説するとともに、世論・政治意識とメディアの関係などに詳しい日本大学法学部の岩渕美克教授に話を聞いた。

困惑する有権者


今回の衆院選は、候補者を擁立した政党が12党にも及び、1996年衆院選で小選挙区比例代表並立制が導入されてから、過去最多の政党数となった。

かつてない「多党化現象」は、政権与党の民主党が、四分五裂してしまったことが大きく影響している。

そもそも民主党は、発足当時から外交・安全保障など、国家の基本政策がバラバラで、“選挙互助会”と指摘され続けてきた。2009年衆院選で308議席を獲得し政権交代したものの、社会保障と税の一体改革などの政策決定の過程で党内の亀裂が次々と露呈。結局、離党者の続出により、衆院解散時点で233議席にまで減少し、その後も離党の動きは止まらなかった。

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こうした民主党からの離党者が立ち上げた新党などは、短期間のうちに目まぐるしい離合集散を展開。その結果として多党化が加速することになった【イラスト参照】

いわゆる“第三極”の政党の中には、合流を急ぐあまりに政策や理念を棚上げし、あいまいな公約や政策を掲げている政党もある。これでは、選挙目当ての“野合”との批判を受けても当然であり、民主党政権と同じ轍を踏みかねない。有権者の選択肢が広がるどころか、かえって困惑や政治不信が増幅しかねない状況といえよう。

残る11日間の論戦の中で、各党は政治理念や基本政策を鮮明にさせた上で、政策をどう実現していくのか、はっきりと有権者に説明していく責任がある。

問われるべき争点は?

政権担当能力 3年間の失政、日本に打撃
景気・経済対策 「防災・減災」で需要創出へ
地域密着 「現場発」が光る公明党


政党乱立の中、投票先の選択肢に戸惑う有権者も多い。衆院選で問われるべき争点は何だろうか。

1点目に挙げられるのは、政権担当能力がある政党はどこかである。

マニフェスト崩壊や外交・安全保障の迷走など、3年間の失政で日本に大打撃を与えた民主党に政権担当能力がないことは明白だ。また、急ごしらえの政策を掲げる“第三極”に、淡い期待を抱く余裕も日本には残されていない。

公明党は、社会保障と税の一体改革や東日本大震災の復興支援策で合意形成をリードしてきた実績があり、政権担当能力を示す事例は豊富にある。

2点目は、「景気・経済対策」を持つ政党はどこかである。

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民主党政権は超円高・デフレを放置するなど経済無策を重ねてきた。景気は後退局面に入ったと指摘され、メディアの世論調査でも、投票で重視するテーマに「経済対策」を挙げる人が最多となっているのが現状だ【グラフ参照】

公明党は、10年間で100兆円規模の集中投資で、老朽化した社会資本の再整備を進める「防災・減災ニューディール」を主張している。国民の命を守るとともに、需要創出やデフレ脱却をめざす具体的な経済対策であることは間違いない。

3点目は、地域に根差した政党はどこかである。

地域や生活現場の“目”や“耳”となる地方議員と国会議員のネットワークがなければ、国民の声を国政に届けることは不可能だ。例えば、“根無し草”の民主党政権が、東日本大震災で現場感覚に乏しい対応を繰り返したのは、その象徴といえよう。

公明党には全国約3000人の地方議員がおり、震災復興でも被災者の生の声を具体的な支援策に反映させるなど、他党の追随を許さないネットワークの力がある。地域主権が叫ばれる現在、最も地域住民に密着した政党である公明党の役割は大きい。

これら三つの条件を備える公明党は、「日本再建」の先頭に立ち、衆院選を戦い抜いていく。

メディアの作り出す“風”
有権者は冷静な判断を

衆院選では、有権者の投票行動に大きな影響を与える新聞、テレビなどメディアの報道姿勢も問われている。

例えば、メディアは選挙情勢など頻繁に世論調査を行っているが、各党の支持率や勝敗の報道が中心で、「なぜ有権者が、その党に1票を投じようとしているのか」などの理由まで深く掘り下げているとは言い難い。

むしろ報道の対象が、二大政党や“第三極”などに偏る傾向が強く、投票行動を誘導する恐れさえある。

また、メディアは各党の政策について、「原発問題」「環太平洋連携協定(TPP)」「消費増税」のテーマを中心に取り上げている。しかし、国民の暮らしに密接にかかわる「雇用」や「医療・介護」などを忘れてはならない。そうした観点の取り上げ方が不十分である。

メディアの作り出す“風”によって、2009年の衆院選では多くの無党派層が民主党候補に投票したが、期待外れに終わった。民主党政権の失敗を踏まえれば、有権者の冷静な判断があらためて求められている。

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