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【衆院予算委】「なぜ総理公邸に住まないのか」野田佳彦議員が危機管理体制について菅総理に迫る

 衆院予算委員会は15日、集中審議をおこないました。立憲民主党の1番手として野田佳彦議員が質疑しました。元総理大臣の野田議員は、「党首討論のつもりで質問したい」と菅総理にだけ答弁を求めました。

 野田議員は、菅総理が総理官邸の敷地内にある総理公邸に住まずに、赤坂の議員宿舎に住んでいることを取り上げ、「なぜ、公邸に住まないのか」と質問しました。

野田議員は、13日に福島、宮城で震度6強の地震が起こった際に議員宿舎から官邸に入るまでに20分間かかったことに触れ、「首都直下型だったらどうなっていただろう。道路が陥没したり、倒壊した建物で道路が寸断される可能性がある。火災が起こるかもしれない、信号機も機能しないかもしれない。そんな時に赤坂と永田町は20分では到達しない。しかも自然災害だけではない。北朝鮮がミサイルを日本海に向けて発射したら10分で着弾する。1分2分はとても大きい」と強調。

多くの議員や議員の家族が住んでいて、業者の出入りの多い議員宿舎では警備も大変であることを指摘し、「1億2千万人の国民の生命と財産を守る責任感を持っているのであれば公邸に入っていただきたい」と提案しました。

 続いて野田議員は、2001年のえひめ丸事故があって以降「総理そして官房長官が官邸にいないと困るので、必ずどちらかが官邸にいるように不文律のように続いている」と説明。

その不文律が、菅総理が官房長官を務めていた安倍政権以降、選挙の時に総理も官房長官も同時に官邸を不在にすることが多くなったことを指摘。2019年の参院選挙期間中は17日間全ての日に総理も官房長官も官邸を不在にしていたと答弁を引き出し、「明らかに危機管理より政局を優先してきたと言わざるを得ない」と強く批判しました。

菅総理は、「内閣法の定めで、官房長官不在時は政務の副長官が職務代行をして、危機管理にいささかの間げきも生じないように体制を整えて出かけています」と説明。野田議員は、「法律上はその通りだが、政治経験がより豊かな人が官房長官になり総理大臣になっているわけで、高度な判断をする人が常に情報が集まるところ、きちんと指示の出せるところにいるのが鉄則だ」と危機管理の環境整備を強く求めました。

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長が辞任を表明した件について、「最初からもっと菅総理は関わっても良かったんじゃないか」と述べ、「(総理は)顧問会議の議長であり最高顧問であるから、まさに大所高所でメッセージを早く森会長に出すこともあってしかるべきではなかったのか」と菅総理にぶつけました。しかし、菅総理はこれまでの経緯を説明するのみで、早くメッセージを出すべきだったかどうかについては答弁をしませんでした。

 1990年以降、日本の一般会計の歳出が増える一方、歳入は減少していき、さらにCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大策の財政出動のため債務が大きく膨らんでいる状況を説明。 現在のコロナ禍における財政出動は必要不可欠である認識を示したうえで、「緊急事態宣言の時期と合わせての財政出動はやむを得ないが『財政も緊急事態である』と強く認識し、国民に説明することが必要ではないか」と菅総理に財政の認識をただしました。

菅総理は、「大量の国債は、現在のところ市場で低金利にそして安定的に発行できておりますが、その根底にはわが国の経済財政運営に対する信認があると考えています。将来にわたって維持するためには財政健全化の取り組みを進めていくことは大事だ」と答弁しました。

野田議員は、「財政健全化が必要だという認識を示した。だったら、そのことをなぜ施政方針演説で言わなかったのか」と指摘。「今年の骨太方針の中では財政健全化をどうするか示さないといけないのではないか。『何年までにプライマリーバランスの黒字化を目指す』というのが責任ある態度ではないか」と迫りました。

菅総理は、「2025年度(プライマリーバランス黒字化)目標達成を目指して、経済財政政策を進めていきます。その上で骨太の方針に向けてしっかりと議論してきたい」と述べました。 野田議員は、総理は経済財政諮問会議の議長であるので、「どういう方向でまとめるのか意思がないといけない」と議論するだけでなく、骨太方針で意思を示すことを求めました。

 また野田議員は、長期金利の代表的な指標である10年物国債利回りがじわじわと上昇していることを示し、「日銀がコントロールしているから急には跳ね上がらないと思うが、景気が良くなってくれば金利が上がってくるのがあるべき姿」と述べました。一方で日本銀行が国債を500兆円ほど保有し、金利が平均利回りを超えると債務超過となり、また地政学リスクや自然災害をきっかけに金利が突然上がるリスクもあることを指摘。

「異次元の金融緩和を世界の国々もやってるじゃないかと言うかもしれないけれど、日本は先んじて行っているわけで、そのリスクを考えるといつまでも日銀に依存することはあってはならない」と考えを示しました。菅総理は「そういう考えは当然持つべきだ」と短く答弁しました。

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