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公明党は中道改革路線の初心を忘れないー森元首相の発言をきっかけに(下)

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●見えない公明党の〝政権戦略〟

こんな状況の中、尊敬する元外務官僚のN氏とのやりとりで、こんな質問を頂きました。「かつて59議席も獲得(1983年)したことがある公明党が、停滞を続けているのは何故か。退潮に歯止めをかける鍵はなんだと思うか」との問いかけです。この質問を頂いて正直恥ずかしい思いを抱きました。ほぼ40年前に公明党が衆議院60議席に手がかかる寸前だったことを忘れかけていたからです。

中選挙区から小選挙区比例代表制への変化が根源にあるとはいえ、確かに平成の30年を概観すると、公明党は議席数の上でも、獲得投票数においても「停滞」と言われてもやむを得ません。一方、この時代の幕開けの頃には退潮傾向だった自民党が38年続いた「一党独裁」の座からひとたび下野したものの、結局元の位置に返り咲いています。ただし、「自公連立」の名の下に、です。

この間に両党が得たもの、失ったものをあげつらうことは避けます。党利党略的視点ではなく、日本の政治がどう変わったか。庶民大衆にとってどうか。改革の名に値するものかどうかで見ると、残念ながら「連立政権の20年」は、及第点には遠いと思われます。安倍第二次政権誕生前後で比較すると、混乱から安定を勝ち得たとの自己評価が自公両党にはあるのでしょう。この8年でここまできたのだから、これからが〝改革の本番〟だと見る向きが好意的な捉え方でしょうか。

日本の政治の安定のために、公明党の目指す改革を犠牲にしてきたというのが私の考える停滞の原因です。小さな声を聞くあまり、大きな意思が見えづらくなっているともいえます。更に言い換えると、自民党に合わせすぎるあまり、公明党の政権戦略、この国をどうしたいのかとの本音部分が隠れて見えないからだと言えるかもしれません。それが結果的に公明党の存在感を薄れさせることに繋がり、多くの有権者の皆さんに、期待を持ち辛くさせていると私には思われてならないのです。(この項終わり 2021-2-15一部修正)

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