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昨年2020年10-12月期のGDP統計1次QEの予想やいかに?

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先月末の鉱工業生産指数(IIP)や雇用統計など、必要な統計がほぼ出そろって、来週月曜日の2月15日に昨年2020年10~12月期GDP統計速報1次QEが内閣府より公表される予定となっています。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の第3波の感染拡大が始まっていましたが、まだ、その影響は大きく現れたわけではないと考えられており、結果はどうなるのでしょうか。

ということで、シンクタンクなどによる1次QE予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、web 上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。

ヘッドラインの欄は私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しています。可能な範囲で、足元の1~3月期から先行きの景気動向について重視して拾おうとしています。1月に緊急事態宣言が出ていますので、その影響も気にかかるところです。

いずれにせよ、詳細な情報にご興味ある向きは一番左の列の機関名にリンクを張ってありますから、リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開いたり、ダウンロード出来たりすると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。

本人が知らないうちにAcrobat Reader がインストールしてあってリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
日本総研+2.3%
(+9.5%)
2021年1~3月期は、緊急事態宣言の再発令を受けて、営業時間の短縮や収容人数の制限、外出自粛などの措置が講じられたことによりサービス消費が大きく下振れ、3四半期ぶりのマイナス成長となる見込み。
大和総研+1.5%
(+6.3%)
1-3月期の日本経済は、緊急事態宣言の再発出を受けて小幅なマイナス成長が見込まれる。今後の感染状況によっては景気が二番底に陥るリスクがある。
個人消費は、緊急事態宣言の再発出を受けてサービス消費を中心に落ち込み、1-3月期はマイナスに転じると見込まれる。ただし、今回の緊急事態宣言は対象区域が絞られ、前回よりも対象を絞って経済活動を緩やかに抑制する内容であるため、1カ月当たりの消費抑制額は前回宣言時の3割程度に留まるとみている。しかし、感染拡大に歯止めがかからず宣言が延長され、対象区域が拡大された上で措置が厳格化されれば、個人消費は2020年4-6月期の水準を下回る可能性がある。
住宅投資は1-3月期以降増加に転じると見込まれるものの、雇用・所得環境の改善の鈍さや先行きに対する不透明感の強さなどが住宅購入意欲を減退させ、弱い動きが続くとみられる。人口減少・高齢化や金融庁によるアパートローンの監視強化、相続税対策の需要の一巡、消費増税などにより、民間住宅投資の基調がコロナショック前から弱かったことも一因として挙げられる。
設備投資は、1-3月期は弱い動きになるとみられるものの、4-6月期以降は増加傾向が続くとみられる。財消費や輸出の回復、それに伴う設備稼働率の上昇が追い風となろう。ただし、非製造業の一部の業種を中心に先行き不透明感が高まる中、企業は能力増強投資などを一部先送りするとみられる。そのため、増加ペースは緩やかなものに留まろう。
公共投資は緩やかな増加が続くとみている。前述した「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」の対象期間は 2020年度で終了するものの、建設業の人手不足などを背景に執行が遅れており、未執行分が2021年度に繰り越されると考えられる。また、2020年12月8日に閣議決定された追加の経済対策に盛り込まれた国土強靱化の推進も公共投資の追い風となろう。
輸出は増加傾向が続くとみられるものの、そのペースは鈍化しよう。地域別に見ると、2020年末に追加の経済対策(1人当たり最大600ドルの現金給付や失業保険の拡充)が成立した米国向けや、投資主導で力強い景気回復が続いている中国向けは堅調な推移が見込まれる。一方、欧州向けはロックダウン等の影響が重石になり、1-3月期は減少に転じるとみられる。
みずほ総研+2.4%
(+9.8%)
1~3月期は、11都府県を対象として緊急事態宣言が1月に発令されたことを受け、サービスを中心に個人消費が落ち込むことで、3四半期ぶりのマイナス成長になる見通しだ。
前回(昨春)に比べると、今回の緊急事態宣言による経済活動への制限は緩いものになっている。前回は飲食店への時短営業要請だけでなく、遊興施設や劇場、商業施設などにも休業が要請されたが、今回は飲食店に対する時短要請に的を絞った内容となっており、商業施設等に対しては休業要請ではなく時短の「働きかけ」にとどまる。また、昨春は解除までに7週間を要したが、今回は1カ月程度(2月7日まで)の想定でスタートしており、その間に感染収束のメドが立てば前回より短い期間で済むことになる。
しかし、昨春に比べて大幅に感染者数が増加した後の宣言であることに加えて、経済活動の制限内容が前回より弱いことを踏まえると、宣言解除までの期間は前回より長引く可能性が高い。新規感染者数は1月後半に減少傾向に転じたものの、病床使用率は高止まりしており、宣言を解除できる状態になるには3月末頃までかかるとみられる。
商業施設の営業が継続されるため財消費の落ち込み幅が小さいほか、生産活動が停滞せず輸出への影響が限定的であることから、昨春と比較すれば日本経済への全体的な影響は抑制されるとみられる。しかし、対人接触型のサービス消費(外食、宿泊、旅行・交通、娯楽)は大幅な減少が避けられないだろう。予備費の活用などにより飲食店など対人接触型サービス業種に対する重点的な支援を行う必要がある。
重症病床使用率は東京で100%を超えるなど、首都圏を中心に医療体制の逼迫は続いている。経済活動の回復と感染収束の両立は非常に困難な課題だが、現状においては感染収束を優先せざるを得ない。変異株の市中感染など感染再拡大のリスクが残存する中、政府には、一刻も早く特措法を改正するなど緊急事態宣言の実効性を高めることが求められる。
ニッセイ基礎研+2.1%
(+8.5%)
10-12月期は高成長となったものの、月次ベースでは新型コロナウイルス陽性者数の増加を受けた営業時間短縮要請などから年末にかけて持ち直しの動きが一服している。
当研究所が推計している月次GDPは2020年6月から前月比で増加を続けていたが、11月に前月比▲0.5%と6ヵ月ぶりに減少した後、12月は同▲2.0%と減少幅が拡大した。12月の水準は10-12月期よりも▲1.5%低い水準にあり、2021年1-3月期は低い発射台からのスタートとなる。さらに、2021年1月に緊急事態宣言が再発令されたことから、対面型サービス消費を中心に経済活動が再び落ち込むことは避けられず、2021年1-3月期は3四半期ぶりのマイナス成長となることが予想される。
第一生命経済研+2.5%
(+10.1%)
予測値が実現した場合、緊急事態宣言で激減した 20年4-6月期の落ち込み分の9割近くを回復することになる。また、新型コロナウイルス感染拡大前である19年10-12月期と比べても▲1.6%のところまで戻る見込みである。景気の持ち直しペースは当初想定されていたよりもかなり速く、水準としての回復も徐々に進んでいたことが確認される結果になるだろう。
もっとも、こうした持ち直しの動きはいったん途切れる可能性が高い。昨年末以降の感染者数急増と、年明けに発令された緊急事態宣言の影響により、サービス消費は大きな打撃を受けることが確実だ。昨年末以降、人出は明確に減少しており、飲食や旅行に限らず消費は抑制されることになるだろう。海外での感染者数拡大のなかでも輸出が底堅さを保つ可能性が高いことは好材料だが、消費の減少が足を引っ張ることで、1-3月期は再びマイナス成長に陥ることが確実な情勢である。
(1月29日付けリポートから)
伊藤忠総研+3.3%
(+14.1%)
2021年1~3月期は、緊急事態宣言の再発令を受けて12月から一段と水準を切り下げた個人消費が前期比で減少に転じ、欧米など海外景気の停滞により輸出は伸び悩むとみられる。設備投資や住宅投資も下げ止まった程度であり、実質GDP成長率は前期比でマイナスに転じる可能性が高い。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+2.2%
(+9.2%)
予測通りの結果となれば、コロナ禍の落ち込み(2020年1~3月期および4~6月期)の約8割を取り戻す計算となる。外需が好調で輸出が順調に増加したこと、政策効果もあって個人消費を中心として11月までは内需の持ち直しが続いていたことが成長率の押し上げに寄与した。しかし、感染拡大の第3波によって12月以降の経済活動が抑制されていることに加え、年明け後は一部地域での緊急事態宣言の再発出により需要がさらに冷え込んでいることから、景気の先行き不透明感は依然として払拭されていない。
三菱総研+1.4%
(+5.6%)
2020年10-12月期の実質GDPは、季節調整済前期比+1.4%(年率+5.6%)と回復は継続するものの、前期(季節調整済前期比+5.3%(年率+22.9%))の大幅なプラス成長からは減速を予想する。実質GDPの水準は、コロナ危機前(2019年10-12月期)より3%程度低い水準にとどまる見込み。

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