こんにちは、参議院議員田島まいこです。
今日は、コロナで黙食を実践されている方々に向けてお昼にクラブハウスを行いました。テーマは「森会長の辞任は海外でどう報じられているか」についてです。

女性が入ると会議が長引く、との発言に批判が相次いだ森オリパラ組織委会長ですが、批判が最も早くかつ強かったのは、海外からの声であったように思います。「この人、朝食会のビュッフェで絶対に問い詰めます」というアイスホッケー女子元カナダ代表のIOC委員のツイートも海外からです。日本の関係者は絶対に口にできない強い言葉に、私も膝を打ちたい気持ちになりました。
海外で長く働いてきた私にとって、人種差別と性差別は絶対にNGです。日本の中では「あの人なら仕方がない」と許されても、こうした事は国際的な舞台ではまず許されません。
森氏が辞任を決めた報道が昨日出ましたが、この辞任劇を海外はどう報じたのか。海外の主要メディアの報道に目を通しました。

まず、フランスのフィガロ誌とルモンド誌。フィガロ誌は大阪なおみ選手のコメントや、小池都知事の発言を引用した上で、川淵氏をancien(年配の・古い)サッカー選手と紹介。ルモンド誌はdroit extreme(極右)に近いポジションを取る事で知られる、と表現していたのが印象的です。
ニューヨークタイムズ誌は、日本の国内世論では6割が森氏は資格がないとする中で、菅政権では辞任の声はなかったと報道していました。ヒューマン・ライツ・ウオッチ日本ディレクターの土井かなえ氏の「これを機会に、全てのスポーツでセクハラとパワハラをモニタリングする仕組みを作らなけば(筆者意訳)」というコメントを引用した点で、日本の主要誌にはないユニークな切り口を感じます。彼女のように海外メディアに持論をきちんと伝える事のできる有識者が国内で増えたら、日本の風通しももっと良くなるのではないかと思います。
今回森氏の辞任のきっかけになったのも、IOCの「完全に不適切」という声明だったのではないでしょうか。外圧があってやっと変化を起こせる日本の体質も、IOC組織委員会の組織体制と並んで、変えていかなければならないものと思っています。