東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長の森喜朗会長が、JOC(日本オリンピック委員会)の臨時評議員会での挨拶の中で「女性がたくさん入っている理事会や会議は時間がかかります」と述べたことが「女性蔑視」と受け止められ、進退問題にまで騒がれている。
話の一部分だけを切り取り、全体、特に最後の方では女性への評価や敬意を述べているにも関わらず、全く取り上げられていない。いわんや発言の翌日は撤回、謝罪会見を行っている。
森会長に女性蔑視、差別の思いがあって発言したならば問題だが、私は50年前、昭和44年から森先生を見ているが、女性に対しても男性に対してもきめ細かく配慮し、特に女性に優しく、気配りされてきた方である。
時にははっきりストレートな物言いをするので真意が伝わらず、誤解を生むことがあるが、時間が経つと「あれは親切心で言ってくれたのだ」とわかることがある。森先生は風格もあり、男前である。(私は顔の準備は出来ていないが、家内を見てくれれば、私にもどこか良い点があったと思っているが)
ある時、新幹線での出来事だが、50~60代と思しき女性が車内に入ってきたが、満席で席がない。なんと森先生は、どうぞと席を譲られた。後ろにいた私は慌てて立ち上がり、私の席を譲った。
森先生にもいつもそうした自然体での姿があった。この人間力が内閣総理大臣まで上り詰める要因だったと思う。
今の時代、メディアバッシングに遭うと、何も抵抗できない。20年前、あることないこと、いや、ないことないことで共産党の佐々木憲昭氏は「ムネオハウス」と言い、辻元清美氏に至っては、自分が国民の税金を2000万近く詐欺している最中にも関わらず、私に対し「疑惑の総合デパートや総合商社」とまで国会の場で言われた。
メディアが面白おかしく取り上げ、私は窮地に立たされた。意図的、恣意的に情報が発信され、つくられるとどうにもならない。今の状況は真に公平、公正とは言えない。
読者の皆さんはどうお考えだろうか。
立憲民主党、共産党、国民民主党が「森会長の辞任を求めることで一致した」と言うが、それならばお聞きしたい。日本学術会議の人選については「政治介入はいけない」と言いながら、組織委員会の会長に政治介入するのは筋が通らない。組織委員会の会長は民主的手続きにより、組織委員会が決める事である。
第三者が、居丈高に言うべき事ではない。組織委員会、そして森先生ご自身が賢明な判断をなさるべき話だ。
平和の祭典、東京オリンピック・パラリンピック成功に向け、日本国民一丸となって前に進むことが大事ではないか。
心ある多くの日本人の良識を示していきたいものである。優しさ、思いやり、慈しみ、寛容の心をお互い持ち合わせたいものである。