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戦いを前に、5綱への思い

明日から決戦。私は、理念を掲げて、国民に訴えかける決意を固めた。やや、長くなるが、5綱について個人的な思いを記す。

1 世襲政治、企業団体献金と決別する

企業団体献金からの決別は、私が政治家になってから貫徹してきた方針だ。駆け出しのころは、企業献金をくれるという人はほとんどいなかった。与党議員になり、民主党の企業団体委員長をやったり、政府に入る中で、献金のお申し出やパーティ券の購入の打診は相当あったが、個人献金だけでやることを貫いてきた。

この方針を貫いたことで、個別の要望に対して、必要なことはやる、できないことは断ることができた。

以前、事務所は赤貧だったが、今は、年間3000万円以上の個人献金を頂き、スタッフの人件費と事務所の運営を賄うことができるようになった。

私が目指しているのは、新しい「政治家モデル」の構築だ。国民に支えられて、国民のための政治をしたい。個人献金だけで、政治家が力をつけることができることを証明したい。

賛同する仲間ができたことは、本当にうれしい。

2 政治は弱い人のためにある

結果の平等や社会主義と誤解される表現かも知れないが、あえてこういう表現を使った。

私の地元にあるハンセン病の駿河療養所、肝炎問題、水俣病、そして、福島をはじめとした被災地。いずれも、問題は異なるが、ここが政治の出番と考えて取り組んできた。弱い立場の人々に自分を置き換えてようとしてきた。もちろん、同じ立場に立つことは無理なんだけど、寄り添うことはできるはずだと。

いくつか、私の原体験が関係している。少し長くなるが、書いてみたい。

小学生の時、障害を持つ同級生と野球のチームをつくった。ヒットは滅多に打たなくても、彼らがいたから、チームワークは抜群だった。

その頃、初めて出た児童会の選挙で落選。ガキ大将の権威は失墜し、ショックを受けた。親友と一緒に受けた高校受験は俺だけ失敗。入った高校では、腰を痛めて、好きだったバスケ部を辞めなきゃならなくなった。大学受験もすべて不合格。修行僧のような浪人生活の末、何とか入った。大学生の時、父親が会社を辞めて、稼がなきゃならなくなった。議員になって、写真を撮られて、みんなに大変な迷惑をかけた。自分を支えてくれた家族を裏切ってしまった。必死で取り組んだ原発対応も、反省ばかり思い出す。

私の人生は失敗と挫折の連続だけど、いつも、誰かが寄り添ってくれたから、ここまで来られた。

常に、強い人なんて、この世にいないと、私は思う。

自民党が言うような「強い国家」ができても、社会がボロボロでは、人は幸せにならない。共に生きる社会、助け合う社会こそ、強い社会、ひいては本当の意味で強い国につながる。

自殺対策、子育て、医療、消えた年金。民主党は多くの失敗をしたけれど、やって来た。そして、「強い社会」をつくるという理念は間違っていない。そのことを国民に、伝えたい。

3 新たな価値を生む土発経済の活性化

「土発」という言葉は、松岡正剛さんからお借りした。土に根差した地域の力が弾けるような語感と、「どはつ」という音が気に入った。

グローバル化が進展した時代だからこそ、ローカルを大切にしたい。エネルギーや食糧の地産地消もよし、地域の企業や人が世界に雄飛するもよし。

岡崎に拠点を置く「まるや八丁味噌」は、西暦1337年創業。独特の製法を守り、価格を落とさずに、世界に展開している。懇意にしている浅井社長は、顔の見える素晴らしい経営者だ。

三河の企業を巻き込み、地域に貢献する姿は、企業が「新しい公共」の担い手であることを示している。

バブル崩壊後に社会に出た私には、利益のみをがむしゃらに追及するよりも、社会や地域と共に生きる経営者に魅力を感じる。

グローバルスタンダードに迎合するのではなく、土発にこだわることで、地域を活性化するのが、第三世代の経済に対する視点だ。

先日、5綱について対談したグロービスの堀義人社長は、東日本大震災の後、仙台にビジネススクールを立ち上げた。きっと、東北の各地域から、土発企業が出て来るはずだ。

堀社長だけでなく、多くの若手経営者が東北に目を向けている。人生、意気に感ず!そういう経営者と出会う度に、我々、政治家こそ、もっと東北のために働かなければならないと、気合いを入れ直している。

4 開かれた国益を実現する

クリスマスを祝った直後、神社に初詣。結婚式はチャペルでやって、生まれた子供の初詣は神社。葬式はお坊さんに来てもらって、お寺のお墓に入る。いい加減すぎるという人もいるが、私は実に日本的だと思う。

もともと、この国では、子育てだって、教育だって、介護だって、地域でしていた。公を官が独占し始めたのは、明治に入ってから。再び公を地域に戻すべき時期が来ている。

日本の地域社会は、実におおらかで柔軟だった。そして、強かった。

新人議員の時、愛国心(ナショナリズム)を議論できない国会はおかしいと思っていた。

最近は、郷土愛(パトリオティズム)なき、愛国心(ナショナリズム)は危険だと思う。多くの外国文化を吸収してきた地域社会。そして、郷土のおおらかな人々。失いつつあるのであれは、それらを取り戻したい。地域でも、職場でも、NPOでも良い。必要なのは強い社会の復権だ。

国民の命と領土を守るのは、政治の責任。だからこそ、有事法制が必要だった。海洋、宇宙も活用するべき。我々はやって来た。

同時に、日本の国柄と日本人の本来の姿は、失ってはならないと思う。

5 平時は穏やかな政治 有事は大きな政治

民主主義は手間がかかる。新たな政党や政治家の登場は、それに国民が耐えきれなくなっていることを示しているのかも知れない。誰かに任せれば、日本が強くなるのではないか、改革が一気に進むのではないか。そんな声が聞こえてくる。

民主党が誕生して14年。政権を取って3年。石を積み上げるような作業を繰り返して来た。無駄遣い削減、地域主権改革、税制改革。クレームをつけるのは簡単だが、それでは何も問題は解決しない。

人材も、突然は現れない。時間をかけて育てるのだ。

大切なのは、民主主義を機能させることだ。与野党、反省にたって、国民のために働くべき時が来ている。

昨年の東日本大震災、原発事故対応では、大きな政治決断が求められた。これからの長い復興の道のりでは、平時の政治の知恵が求められるようになってくる。

もはや、ワンワードポリティクスでは、この国の困難を乗り越えることはできない。今、政治家に求められているのは、国民にこの国がおかれている状況の難しさを率直に語りかける粘り強さだと思う。

私は、3.11で国家の有事を経験した。だからこそ、もう一度、この国に穏やかな政治を取り戻したいと思う。

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