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着床前診断拡大は慎重に

遺伝病を防ぐために受精卵の遺伝子を調べる「着床前診断」について、日本産科婦人科学会は、昨日7日、対象とする病気を拡大する最終案を示しました。

成人になるまでに命を落としかねない病気だけでなく、年齢は限らずに日常生活に大きな影響がある重い病気も加えます。

着床前診断は、体外受精によってできた受精卵から一部の細胞を取り出し、染色体や遺伝子を調べる検査で、正常だった受精卵を子宮に戻して出産につなげます。

日本産科婦人科学会では、関連学会などから意見を募って最終報告書をまとめ、内規を改訂した後に運用を始める、ということです。

夫婦が第三者による遺伝カウンセリングを受けた上で検査を希望する場合は、施設側が日産婦に申請します。

日産婦は、希望する夫婦の意見や立場も考慮した上で、賛否についての意見書をまとめて、担当医に提出する。意見書作成に関わった全員が検査に賛成する場合は、実施施設の倫理委員会が最終判断。賛否が割れたり、反対との意見を伝えた後に、夫婦が再審査を希望する場合は、別の審査会が検討する、ということになっています。

丁寧に進められるように見えるかもしれませんが、「生命の選別につながる」ことになるので、慎重に対応してもらいたいと思います。

日本神経学会は、今は有効な治療法が存在しない病気でも将来的に治療が可能になるかもしれないとして、反対を表明しています。

また、市民団体「グループ生殖医療と差別」は、「適用範囲が一気に拡大しかねない。技術がはらむ差別性について問い返し、慎重に議論すべきだ」と主張しています。

この問題についても、日本に生殖医療や生命倫理についての法律がないことも、影響しているのではないでしょうか。

クローンを禁止する法律を作る時にも苦労しましたが、諸外国のように憲法か別の法律で規定する必要があると思っています。

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